『アメリカン・スナイパー』射殺事件の真相は
弁護側は、犯行時にルースは一時的な心神喪失意に陥っており、責任能力がなかったという主張を曲げなかった。「この悲劇が起きたとき、エディー・ルースは心神喪失に陥っていた。悪いことをしているという意識がなかったばかりか、身の危険を感じて2人を殺さなければならないと思い込んでいた」と、ティム・ムーア弁護士は陪審団に訴えた。
ムーア弁護士が被告の心神喪失の証拠として挙げたのは、カイルがリトルフィールドに送ったテキストメッセージだ。3人で射撃場に向かう途中、カイルはルースの言動がおかしいことに気づき、「こいつは完全に狂ってる」とリトルフィールドに警告していた。
これに対し、ナッシュ検察官は「被告に障害があったとしても、精神障害によって必ずしも善良な市民である能力や善悪を判断する能力、法律を遵守する能力が失われるとは限らない」と反論した。
カイルの妻ターヤも証言台に立ち、亡き夫との関係や事件当日に交わしたやりとりを証言した。地元メディアによると、ターヤはその日、カイルがルースとリトルフィールドと一緒にいるときに送ってきた複数のテキストメッセージから、夫がイライラしていると感じたという。
陪審団が評決を下すまで今後何週間か、法廷で被告の刑事責任能力の有無が問われることになる。有罪になれば、ルースは終身刑を科される可能性がある。
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