最新記事

アメリカ社会

弱腰オバマに人種差別攻撃が炸裂

ラムズフェルド元米国防長官が現政権の対アフガン政策を、「調教されたサル」以下と酷評

2014年3月26日(水)16時13分
アリソン・ジャクソン

ブラック・プレジデント 黒人に対してサルを想起させる揶揄をするのは人種差別 Kevin Lamarque-Reuters

 人種差別か、失言か──。

 アメリカのドナルド・ラムズフェルド元国防長官が、「調教されたサル」でもバラク・オバマ大統領よりうまく米アフガニスタン関係を維持できたはずだと語った。

 保守系のFOXニュースに出演したラムズフェルドは、オバマがアフガニスタンのハミド・カルザイ大統領との間で安全保障協定を締結できていないことを非難した。米軍のアフガニスタンからの全面撤退期限である今年末以降も、駐留の継続を可能にする協定だ。

「調教されたサルだって安全保障協定ぐらい結べたはずだ」とラムズフェルドは言い、アメリカは100カ国以上と同様の地位協定を締結していると指摘した。「天才じゃなくてもできることだ。アメリカは対アフガン関係を相当こじれさせている」

 ラムズフェルドのコメントはツイッターなどで反感を買った。例えばこんなつぶやきがあった。「悪気なく人種差別的な老人もいるが、筋金入りの人種差別主義者もいる」

 ラムズフェルドの「サル発言」の前日には、ベルギーのデ・モルゲン紙が、オバマ夫妻の顔をサルに加工した写真を掲載して非難を浴びた。同紙はさらに、黒人初の米大統領となったオバマはマリフアナを売り始めたという「ジョーク」を掲載。オバマが学生時代にマリフアナを吸ったことがあると認めていることや、最近コロラド州などで嗜好用マリフアナが解禁されたことにかけたようだ。

 同紙は翌日、「悪趣味なジョーク」だったと謝罪した。

From GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アクティビスト、世界で動きが活発化 第1四半期は米

ワールド

フィンランドも対人地雷禁止条約離脱へ、ロシアの脅威

ワールド

米USTR、インドの貿易障壁に懸念 輸入要件「煩雑

ワールド

米議会上院の調査小委員会、メタの中国市場参入問題を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中