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米大統領選ロムニーの相棒は「寄生虫30%」説?
大統領候補の討論会の直前に、ロムニーの副大統領候補ライアンの失言が発覚
似た者同士 中間層にそっぽを向かれたロムニー(右)とライアン Brian Snyder-Reuters
米共和党の大統領候補ミット・ロムニーが「米国民の47%が連邦所得税を払っておらず、政府に依存するのを当然だと思っている」と語ったことが暴露されたのは9月半ばのこと。非公式な場での発言だったが、国民の半数を「寄生虫」扱いする態度に、世論は猛反発した。
瀬戸際のロムニー陣営に追い打ちをかけるように、今度はロムニーの相棒であるポール・ライアン副大統領候補の「30%発言」がスクープされた。この発言を見る限り、少なくともホワイトハウスを一緒にめざす2人の息が合っているのは確かなようだ。
問題の発言は、保守系月刊誌「アメリカン・スペクテーター」が主催した昨年11月のディナーパーティーで、ライアンが基調講演をした際のもの。ロムニーの「47%」発言の半年前だ。
米ニュースサイト「ハフィントン・ポスト」が発掘したビデオ映像の中でライアンは、3分の1近い米国民が生活を向上させる意欲をもっていない、と批判した。
「どの世論調査でも、アメリカはまだ7対3の割合で『中道右派』の国だという結果が出ている。これはいいニュースだ。70%の国民はアメリカンドリームを求め、アメリカ的信念を持っている。(だが残りの)30%は福祉国家を望んでいる。アメリカは近い将来、国民の過半数が生産者でなく受給者である社会になってしまう」
大きな政府を批判しただけ?
ライアン陣営の広報担当ブレンダン・バックはハフィントン・ポストの取材に対し、次のように釈明している。「選挙運動中の他の演説と同じく、すべての国民に成功のチャンスがあるというメッセージを語っただけだ。政府の大きさに関する主張であり、それ以上の意味はない」
それでもライアンの言葉は、ロムニーの「47%発言」と同じく一部の国民を寄生虫扱いしているように聞こえる。ロムニーは「何があってもオバマに投票する47%の国民がいる」と発言。「オバマを支持し、政府に依存し、自分たちを犠牲者だと信じ、自分たちを世話する責任が政府にあると信じている人々。医療や食事、住居を支給してもらうのが当たり前と信じている人々だ」
相次いで暴露された2つの発言によって、ロムニーとライアンのコンビは中間層にそっぽを向かれてしまった。CNNによれば、オバマとロムニーのどちらが中間層を助けられるかという質問で、ロムニーはオバマに大きな差を付けられている。
From GlobalPost.com特約