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米大統領選ロムニー、中国製ユニフォーム批判が逆噴射
五輪ユニフォームの中国外注問題で批判を浴びるオバマ。だがライバルのロムニーにはもっと許せない過去があった
どこ製? 共和党のTシャツはどこの国で作られたのやら Jim Young-Reuters
アメリカ製造業の雇用が厳しい中、ロンドンオリンピックでアメリカ代表選手が着用するユニフォームが中国製だったことが発覚し、大きな騒動になっている。だが共和党の大統領候補ミット・ロムニーは、不思議なほど沈黙を守っている。
その理由は、どうやらこういうことのようだ。
ロムニーは02年のソルトレイクシティオリンピックの組織委員会会長を務めていたが、このときには今回よりさらに大きな騒動が持ち上がっていた。聖火ランナーたちの着用するユニフォームが、軍事独裁政権下にあったミャンマーで製造されていたことが明らかになったのだ。
冬季オリンピックの聖火ランナーを務めたことがあるアメリカ人のスーザン・ボンフィールドは英ガーディアン紙に、ユニフォームがビルマで作られたものだと知ったときの怒りを語っている。
カンカンになった聖火ランナー
「ユニフォームのラベルを見たときには怒りで気が狂いそうになった。アメリカを象徴するユニフォームの仕事を軍事独裁政権に与えるなんて」と、57歳のボンフィールドは言う。
ソルトレイクシティのオリンピック組織委員会は活動家たちに対し、ユニフォームは「ビルマではなく、ミャンマーで作られたものだ」と語って、さらに怒りを買った。活動家たちにミャンマーとビルマは同じ国だと指摘されるまで、知らなかったのだ。
米ABCテレビのインタビューの中で、ロムニーは中国製ユニフォーム問題について聞かれた。本来なら、ライバルのバラク・オバマ大統領に対する格好の攻撃材料になるはずだが、そうはならなかった。
「私はユニフォーム問題に関わるつもりはない。オリンピックについてはもっと大きな問題がある。会場の安全性や選手たちのための準備だ。私は私たちの国を支え、代表する人々を応援することに集中するつもりだ」