エジプト最古のピラミッド建設に「エレベーター」が使われていた?
この巨大な濠は飲み水などの浄化と貯蔵を目的としていた可能性が高い。だが、それだけではない。この水は水路によってピラミッド建設現場の地下に運ばれ、当時の最新式「水圧エレベーター」に使われていた可能性がある。
噴火口から噴き出したマグマが周囲に堆積して高い火山ができるのと同じ理屈で、シャフトを通じて水圧で持ち上げた石材を1つずつ積み上げていけば、いずれ巨大なピラミッドができていい(もしもそうだったとすれば、無数の奴隷が汗水たらして石を引っ張り上げるよりもずっと効率的だったに違いない)。
ジェセル王の階段ピラミッドの内部には、そうしたシステムに使われたと推定される地下水路やシャフトの痕跡があるという。そうであれば、現場労働者の負担はかなり軽減されていたはずだ。
ただし、その後のもっと巨大なピラミッドの建設にも水圧エレベーターが使われたかどうかは不明。でも、そんな大昔から水力という再生可能エネルギーが活躍していたのなら、かなり先進的だ。