「AIは電力を食う」グーグル元CEOが語る解決策...日本の原発に託された期待
先進的AIは開発の「目的」であると同時に、エネルギー問題の解決策でもある。人間とは異なる着眼点を持つというAIの能力を生かさない手はない。グーグル傘下のAI開発企業ディープマインドがデータセンターの冷却に使うエネルギーを最大で40%削減することに成功したのもその能力のおかげだ。
AIはデータセンターの効率アップや核融合発電の可能性の追求にも使われるべきだ。カリフォルニア州サンディエゴにあるDIII-D国立核融合施設では、核融合の複雑なプロセスが不安定化するのを防ぐため、AIの強化学習を利用している。
AIの発展は想定外の成果とパラダイムシフトによって彩られてきた。今後は、この新時代の技術革新を推進するのに必要な電力を生み出すことができるかが課題となる。
エリック・シュミット
ERIC SCHMIDT
グーグルおよびアルファベットの元CEO。現在は米人工知能国家安全保障委員会(NSCAI)の委員長を務める。

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