最新記事
考古学

エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明かす意外な死の真相

Mummy’s Dark Secret

2024年10月11日(金)10時50分
イアン・ランドル(本誌科学担当)

「叫んでいるような表情は、死体のけいれんで起きたとも考えられる。女性が痛みや苦しみで悲鳴を上げながら死んだことを示唆している」と、サリームは考えている。

死体けいれんとは死後の筋肉硬化のまれな形態で、極度の肉体的・精神的ストレスに関連するといわれる。死後硬直はそこに至るのに何時間もかかり、症状は一時的だが、死体けいれんは瞬時に起こり簡単には収まらない。女性の遺体を防腐処理した人物が、彼女の口を閉じられなかったのはこのためかもしれない。


死亡後にミイラとなり、現代に神秘的な謎を投げかける「叫ぶ女」は「本物のタイムカプセル」だと、サリームは考えている。

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米中協議で香港民主活動家を取り上げ、トランプ氏が示

ワールド

パキスタン、インドの無人機25機撃墜 印もパキスタ

ワールド

ラホールの米総領事館、職員に避難指示 印パ双方が攻

ワールド

ロシア「3日間停戦」宣言発効、ウクライナ北部や東部
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中