火星開発は人類生存のためのプロジェクト
WHY MARS MATTERS
人類が火星で安全に暮らせるようになるのは重要だ。そうなれば地球を捨てられるからではない。地球以外の場所でも暮らせるようにすることが、人類が生き延びるための最善の方法だからだ。火星は「プランB」ではなく、これまでもずっと「プランA」だった。
私たちには人類だけでなく、地球上の他の生物の絶滅も阻止する倫理的な義務がある。そして私たちが知る限り、他のどの種も未来についてそんなふうには考えていない。各種生物の絶滅を阻止できるのは私たち人類だけであり、長い目で見ればそのために他の惑星を目指す必要がある。火星への移住は、地球上の生物が生き延びるために必要な一歩だ(ちなみに金星だと、移住先にするにはあまりに暑い)。
だが、そのためにはNASAの予算を60年代の高い水準に戻す必要がある。中国を含む、諸外国の一層の協力も必要だ。
生命を守るという責務は、私たち自身の死や絶滅の可能性と密接なつながりがある。生命を見守ることは利己的な義務であるのと同時に、人類が本来持っている特有の責務でもある。そのために必要なことをするなかで、宇宙の新たな命が本当に見つかるかもしれない。
2024年12月10日号(12月3日発売)は「サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦」特集。地域から地球を救う11のチャレンジとJO1のメンバーが語る「環境のためにできること」
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