AI搭載レジで「スーパーシティ」構想実現へ、日本NCRのデジタル技術
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安全・安心に買い物を楽しむ「モバイル・チェックアウト」
小原 もう一方の流通では、スマホで決済まで完了する「モバイル・チェックアウト」機能を備えた最新レジを実現しました。
片山 私も、よくスーパーで買い物しますから、レジは気になります。自分でバーコードをスキャンするセルフレジは一般的になりつつありますが、その先を行くシステムですね。
小原 「モバイル・チェックアウト」レジは、お客様が購入したい商品を会計エリアにあるボックスに入れるだけ。非常にスピーディですし、非接触なので安全・安心です。
片山 待ち時間というストレスが軽減されるのですね。
小原 コロナ禍によって、昨年から全国民に「遠隔(非対面)」「タッチレス(非接触)」「セルフ」が必須になりました。
最新のテクノロジーを活用した、シンプルで誰でも使えるシステムを実現していて、「スーパーシティ」ですぐにでも実装できます。
片山 "誰でも"は大切ですね。実は「スーパーシティ」構想を考案した際に、真っ先に日本の国連事務局に照会し、SDGs(持続可能な開発目標)マークを付けさせていただきました。
というのも、「スーパーシティ」という語感から、理系や若者が主な対象となり、お年寄りや社会的弱者はおいてけぼりになると考えられてしまうから。
スーパーシティはそうではありません。これから日本は人口が減り、多くの産業で人手不足になります。そうした中でこれまでと同じ生活レベルを維持するには、AIやロボットなどのテクノロジーを活用していかなくてはならない。
"誰も取り残さない"ことが「スーパーシティ」構想の基本なのです。
300人のシステム開発者が100%社内で制作
片山 御社のソフトウェア開発チームには約300人が在籍されており、ほとんどが日本人。これは外資系企業では珍しいのではないでしょうか。
小原 加えて、開発はパートナー企業にも協力を仰ぎますが、システムの設計は外注することなく、ほぼ100%、社内で制作していることも特長と言えるでしょう。
また、海外での豊富な成功事例、失敗事例を参考にしながら、日本国内のお客様に最適なシステムを提案できることも私たちの強みだと考えています。
片山 日本ではIT技術者が不足していますから、人材育成も御社の役割になってくるかもしれませんね。
小原 教育・人材育成は100年前の創業時から受け継がれた伝統ですから、そのノウハウが社会に役立つのであればぜひ前向きに考えたいと思います。
本日は貴重なご意見を伺い、ありがとうございました。
[問い合わせ先]
●日本NCR
https://www.ncr.co.jp
Tel.03-6759-6000(代表)
撮影/山田真由美 取材・文/遠藤和呼(チーム・スパイラル)