企業の「再エネ化」に欠かせない課題の解決...着実に実績を積むパナソニックの「RE100ソリューション」
パナソニックの実証施設「H2 KIBOU FIELD」。手前が太陽電池、奥に並ぶグレーカラーの直方体が燃料電池群
<企業が、事業に必要な電力の100%再エネ化を目指す「RE100」。その実現に向け、パナソニックが進める「3電池連携」のアプローチとは>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
企業の国際的イニシアチブ「RE100」が世界的に拡大するなかで注目を集める、太陽電池、蓄電池、純水素型燃料電池を組み合わせた「3電池連携」のアプローチ。パナソニックは滋賀県草津市の実証施設で実績を積み、欧州への拡大も予定している。
本格的に水素を活用する工場のRE100化は世界初
企業が、自社の事業で使用する電力の100%を再生可能エネルギー(再エネ)で賄うことを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」が広がりを見せている。世界で400社以上、日本からも80社が参加しているが、その中で国内外から高い注目を集めている取り組みのひとつが、パナソニックの「RE100ソリューション」だ。
これは、太陽電池と蓄電池、そして純水素型燃料電池を組み合わせた「3電池連携」により、施設や設備の稼働に必要な電力を100%再エネで賄おうとするアプローチ。そもそも太陽光や風力のような「自然頼み」の発電には、電力需要や天候の変化に対応しづらいという課題や、発電設備の設置のために広大な敷地が必要という問題がある。
そこでRE100ソリューションでは、晴天時には太陽電池の発電量で工場稼働を賄い、余剰分を蓄電池に蓄える。一方、天候不良時には水素による燃料電池が稼働・発電して電力の不足分を補う。天候の急変や、工場側の電力需要の急増など、予測しづらい急な変化に対しては、蓄電池からの電力供給で対応する仕組みとなっている。
RE100ソリューションの実証施設として2022年から運用しているのが、滋賀県草津市にある「H2 KIBOU FIELD」。同じ拠点内にある同社の燃料電池工場のすべての使用電力を、再エネで賄うテストが1年半以上続けられてきた。本格的な水素の活用による工場のRE100化は、世界で初の試みだ。
設備の稼働当初はなかなか自家発電率が上がらず、7割程度で足踏みしていたと、同社の燃料電池・水素事業を統括する加藤正雄氏は振り返る。「前例のない取り組みだけに、実際に稼働させてみないと分からないことも多かった。ちょっとした雲の動きで想定通りに発電できなかったり、工場側の電力需要の変化に追いつけなかったりと、想定通りにはいかない状況も出てきた」。
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