最新記事
挨拶

「お世話になっております」...毎度使っていませんか? センスがいい人の心の距離を縮める言葉の極意

2024年9月20日(金)12時56分
有川 真由美(作家)*PRESIDENT Onlineからの転載
「お世話になっております」...毎度使っていませんか? センスがいい人の心の距離を縮める言葉の極意

eamesBot - shutterstock -

<「お先にどうぞ」に何て返してますか? 相手としっかり向き合い「言葉を紡ぐ」心の余裕と習慣づけの4つの具体的方法>

「センスがいい」と思われる人はどんな人か。

作家の有川真由美さんは「私が約50カ国を旅したり、衣料品店店長、着物着付け講師、フリー情報誌編集などさまざまな仕事をしたりするなかで、センスのある人は『その人らしさ』というスタイルが見えやすく、自分の美学、世界観が確立していると感じた」という。

著書『センスいい人がしている80のこと』(扶桑社)より、4つを紹介する――。


 

【「お先にどうぞ」のすごい効力】

スーパーマーケットのレジで、卵のパックだけを持って並んでいたら、前にいたご婦人が「私はたくさんあるから、お先にどうぞ」と譲ってくれました。そんなとき、大げさなようですが、「世の中、捨てたものではない」という気持ちになるもの。

また、先日はエレベーターで、男子高校生が「お先にどうぞ」とにっこり。その日は雨で服も濡れて、気が急いていたので、まわりを気遣う余裕のなかった自分を反省。私も「お先にどうぞ」の心を忘れずにいたいと思ったことでした。

「お先にどうぞ」は、その人の"美学"ではないかと思うのです。

さらりと譲ることで、ゴタゴタした状況が、すっきりとすることは多いのです。

少しだけ譲ることで、その人の品格はぐんとアップします。

【「すみません」より「ありがとう」がスマート】

「お先にどうぞ」の対局にあるのは、「われ先に」。電車やバスで空席めがけて猛ダッシュしたり、バーゲンで商品を取り合ったりする姿は、自分のことしか考えられない気持ちが丸出しで、はたから見て恥ずかしいとさえ感じます。せっかく素敵なファッションをしていても台無しです。

電車やバスで重い荷物を持っている人、立つのがしんどそうな高齢者に席を譲ったとしても、立っているのはせいぜい数十分。「お腹を引き締めたかったから、ちょうどいい機会」と痩せ我慢をするのもいいではありませんか。

少しだけ痩せ我慢することで、心の余裕も生まれてくるものです。

ただし、痩せ我慢は「すっきり気持ちがいい」と感じるさじ加減が大事。自己犠牲になるほど我慢してしまったら、わだかまりが残り、本末転倒です。

また「お先にどうぞ」と譲ってもらったら、「すみません」ではなく、「ありがとう」と気持ちよく甘えるのも礼儀。譲ったり、譲られたりで、スマートな関係、スマートな社会になっていくのです。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

USTR、一部の国に対する一律関税案策定 20%下

ビジネス

米自動車販売、第1四半期は増加 トランプ関税控えS

ビジネス

NY外為市場=円が上昇、米「相互関税」への警戒で安

ワールド

ゼレンスキー氏、4日に多国間協議 平和維持部隊派遣
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中