ハーバード大学が80年間724人を追跡調査して解明した「人生に最大の幸福をもたらす」意外な要素
ファミリーとの他愛のない話で「家族体温」が高まっていますか
枯れる人=自分の話ばかり聞いて欲しがる
「一人で生まれ、一人で死ぬに なぜに一人で生きられぬ」という川柳があります。まさに我々はこの世に一人でやってきて、一人で去っていく存在です。
だけど、いつも孤独を感じる生き物で、誰かとつながっていないとやっていけません。ある意味、50代は最も「孤独」に耐えないといけない期間かも知れません。パートナーとも結婚して20年以上が経過していて、よく言えば「空気」のような関係になり会話も希薄になるケースが多いです。子供たちも成長して、精神的に親離れをしていて、親密な対話もほとんどなくなってしまいます。
一方、あんなに元気だと思っていた両親に陰りが見え始める頃合いです。あそこが痛い、ここが痛いと病院に連れていく作業が増えます。そのまま深刻な状態になり、手術、看病、そして見送るという悲しいフローチャートになることもままあります。
私の場合は30代後半で父を看病、見送り、40代で母親を施設に入れなくてはならないという試練を早めに体験しました。
とにかく親のケアにエネルギーを相当、奪われることになります。そんな時だからこそ、それぞれの家族と丁寧に付き合わないと今後の人生で悔いを残すこととなります。ケンカするパートナー、ムカつく子供、看病する親、実はすべていてくれるだけで有難いと思う日がきっと来るものなのです。
「なにを食べても美味しかった......
なにを見ても楽しかった......
気がつくとそんな時いつもあなたがそばにいた......」
両手が義手の詩人で画家の大野勝彦さんからいただいた言葉です。
その関係性を温める一番のコツは、あらためて話を丁寧に聴き届けるということです。家庭でケンカがおきて、「言い争い」になりますが、「聴き争い」という現象はありえませんね。
「もっと話を聴かせてくれよ!」「いや、私が聴きたいの!」
こんなことになりますか(笑)。
パートナー、息子や娘、両親、それぞれの本心を聴いてあげることがお互いの関係性を温めることになります。具体的な行動として、月に1度くらいは家族で食事に行く習慣がバカになりません。日本の豊かな食文化はどこの街でも楽しめますし、予算も財布に合わせられるのでそんなに高いハードルではないでしょう。