富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほうがいい」と断言する金融商品

写真はイメージです Gorodenkoff-shutterstock
<日本でも投資をする人は増えたが、その「プロにおまかせ」でよいのか。シンプルだが決して侮れない、手数料の罠にはまらないために知っておくべきこととは?>
*この記事は、ゴールドマン・サックスに17年勤め、年収1億円以上の「億からの人」の思考法や習慣を熟知する田中渓氏の著書『億までの人 億からの人――ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(徳間書店)から、一部を抜粋したものです(本編は抜粋第1回)。
※抜粋第2回:投資に役立つ考え方「DCF法」に慣れよ...辞めゴールドマンが明かす「富裕層の知恵」
手数料の罠にはまらないために 知っておきたいこと
せっかく投資をはじめて儲かったとしても、元手となる資金が少額の場合、そこから手数料を引かれると残ったお金は意外と少ない......などということもあるでしょう。
金融商品を購入するときにかかる手数料、保有している間ずっと支払う手数料、解約して売るときにかかる手数料というように、思っているより多くのシーンで手数料がかかるもの。だからこそ、手元により多くのお金を残すためには、いかに手数料を抑えられるかが重要になります。
たとえば、手数料を抑えることを目的にするなら、ファンドラップは避けたほうがいいでしょう。金融機関のプロが投資家に代わって資産の運用や管理をする「おまかせサービス」のラップ投資は、名目上は投資家の方針を反映するという形でおこなわれます。
ところが、そのじつ個人用のテイラーメイドの運用にはなっていないことが多く、カウンセリングという名のアンケートレベルのものもあります。そもそもの運用のクオリティが高くないものもままあり、運用担当がトレーダーですらないことも多いです。
そして何よりひとつひとつの金融商品で手数料がかかっているのに、それをまとめてラップでグルグル巻くことに対して、さらに二重、三重、それ以上の、手数料と抜いている点が問題です。分散投資といえば聞こえはいいですが、分散したものをさらに分散している分だけたくさんの手数料がかかっています。
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