「ヒトラーが大好き」反ユダヤ発言連発のカニエ・ウェスト、自ブランドの新Tシャツが「まさかのデザイン」で火に油
歯科医院で治療中にカメラに向かって「この新しい歯にCMのお金を全部つぎ込んだんだ。だからiPhoneで撮影しなきゃならかった」とぎこちなく笑いながら話し、yeezy.comをチェックするよう語る自撮りCMにいくら投資したのかは不明だが、今年は30秒枠の料金が800万ドルを記録したと伝えている。
カニエはすでにXのアカウントも「Yeezy」のサイトも閉鎖しており、現在は閲覧できなくなっているが、一部報道ではCMがネットで拡散されたことでTシャツは200万ドルの売り上げを記録したと伝えられている。
ネットにはカニエのマーケティング手法を称賛する声や「言論の自由」を主張する擁護コメントが見られる一方、「彼が宣伝しているのは邪悪」「一連の言動の後で(NFLは)これを許すべきじゃなかった」「お金がある限り何でもできる」「これはやりすぎ」など批判も多く寄せられている。
シンガーソングライターのチャーリー・プースは、影響力を持つカニエが鉤十字のTシャツを販売するのは「危険なメッセージ」だとインスタグラムのストーリーに投稿し、「お願いだからやめてくれ」と懇願。
また、ドラマ『フレンズ』などで知られるユダヤ系俳優のデヴィッド・シュワイマーも、一連の反ユダヤ主義的発言リストをインスタグラムに投稿し、「病的なヘイトスピーチはユダヤ人に対する現実の暴力を生んでいる」と糾弾。Xを率いるイーロン・マスクに対してアカウントを閉鎖するよう求めるなど、セレブも巻き込む大騒動に発展している。
[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。