「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
‘I’m the Highest Earner in Esports’
でも、世界中を転戦するのはつらかった。場所を変えるのは楽しいけれど、移動は面倒で疲れる。飛行機も空港も嫌いだし、(コロナ禍のとき)あれこれ検査されるのも嫌だった。食生活を変えるのも好きではない。
大会は毎年同じ場所で開催されるほうがいい。プレーヤーはあちこち移動しなくていいし、ファンの関わりも強まるだろう。主催者だってそのほうが楽だと思う。TIが何年か連続でシアトルで開催されたときは本当によかった。
eスポーツの頂点に立つためには、多くの犠牲が伴う。ゲームが楽しかったときは、人生のいろいろなことを諦めた。多くの喜びを得たから後悔はないけれど、今は違う。自分自身と、自分にとって大切な人たちや物事を優先したい。もっと自分に時間を与えて、普通のスケジュールで生活できるようにしたい。
もちろん今も、OG Eスポーツのメンバーとすごいことを成し遂げたいと思っている。彼らに私と同じ経験、あるいはもっとすごい経験をしてほしい。彼らには最高のチャンスが与えられていると思ってほしい。
私は競争が好きだ。チームのメンバーの能力を限界まで押し上げたいし、そのために自分の経験を伝えていきたい。これは天職だと思う。