Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
Netflix Too Hasty?
効率性が命の競争市場
まず、アトリエ・クリエーティブ・テクノロジーズ社を率いるダン・ゴマン。メールで回答を寄せたゴマンによれば、ネットフリックスの決断は基本的に、さまざまな視点から視聴者の反応を数値化した独自のデータに基づいている。
だから(『カオス』や『限界ダディ』のように)いくら豪華キャストをそろえた大作でも、シーズン2に続く保証はない。
ゴマンは言う。「ネットフリックスは独自のデータ(多くは社外秘)を駆使して視聴者の行動を分析している。外部からは唐突に見える決定も、実は視聴者の属性や視聴時間、離脱率、視聴維持率などの分析をベースにしている」
さらにゴマンは「これらの独自データへのアクセスにより、ネットフリックスは個々の作品のパフォーマンスを実に細かく分析している。だから(長い目で見て)ヒットの可能性はあっても、特定の社内基準に達しないプロジェクトはさっさと打ち切りにしてしまう」と言う。
「コンテンツ・サブスクリプション・ビジネスでは効率が命だ。高いパフォーマンスを示すコンテンツを厳選することで、同社は魅力的な作品ラインアップを維持している。そうしないと、競争の激しい市場では生き残れない」
伸び悩むコンテンツをさっさと切り捨てるのは、それだけ失敗作が多い証拠だと考える向きもあるだろうが、そうではないとゴマンは言う。むしろ、それは同社が「高いパフォーマンスのビジネス」に専心している証拠だ。