最新記事
K-POP

NewJeansはNewJeansじゃなくなる? 5人と生みの親ミン・ヒジンの今後の選択肢を予想

2024年11月27日(水)07時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

こうした対立構図にNewJeansのメンバーたちも加わる。9月11日NewJeansメンバーは「HYBEの経営陣交替と不当な待遇によりチームの個性とクリエーションが侵害されており不安を感じている」として「25日までにミン·ヒジン前代表と共に元に戻してほしい」と要求した。これに対してHYBEは「原則通りに落ち着いて対応していく」として事実上拒否。

10月15日にはキム・ジュヨン現ADOR代表(HYBE最高人事責任者兼務)とNewJeansのハニが韓国国会の国政監査に出席。ハニがHYBEの他レーベルのマネージャーからいじめにあった問題について聴取を受け、「キム・ジュヨン代表の発言についてどう思うか」という質問を受けた彼女は、「最善を尽くしていないようだ」と主張した。

11月13日、NewJeansのメンバー全員がADORに対して、現在の事態に対する是正要求をはじめとする内容証明を送り、「この書面を受け取った日から14日以内に、専属契約の重大な違反事項を全て是正せよ。受け入れなければ専属契約を解約する」と最後通告を投げかけた。だが、メンバーが一番強く求めていたミン・ヒジンの代表復帰に関しては、11月20日にミン・ヒジン自身が社内理事を辞任することを発表しADORを去ったため、もはや不可能となってしまった。


 

NewJeansメンバーが内容証明で求めた要求とは?

NewJeansのメンバー全員が、契約解除という強硬な態度を示して所属事務所のADORに求めた内容とは何だったのか?

その主な内容としては

1)ハニを「無視して」と発言したHYBE傘下レーベルのマネジャーの公式的な謝罪
2)同意なしに露出され使われた動画と写真などの資料削除
3)「アルバム押し出し(販売数を上積みさせるためレコード会社が卸売業者にCDを一定数を買い取らせる商法)」でNewJeansが受けた被害把握と解決策作り
4)ミュージックビデオ制作会社のイルカ誘拐団のシン・ウソク監督との紛争とこれによる既存作業物が消えた問題の解決
5)NewJeans独自の個性と作業物を守ること

が挙げられているという。

このうち1〜3についてはADORではなくHYBEとBELIFT LABの問題であるため(また両社は1と3については問題の事実を認めていないため)、メンバーが期待するような回答が得られる可能性はほぼない。4についても現ADOR経営陣はNewJeansの作業物を守るための措置だとして対応しないことが予想される。前向きな回答をするのは5だけになると思われるが、これとても具体的な内容は出されない可能性が高い。

また、メンバーは最後の、そして一番重要な要求項目として「ミン・ヒジン前代表の復帰」を掲げたが、前述の通り、ミン・ヒジンが既にADORを退社したことから、これについても叶えられることは不可能となっている。

自動車
DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ──歴史と絶景が織りなす5日間
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏側近、大半の輸入品に20%程度の関税案 

ビジネス

ECB、インフレ予想通りなら4月に利下げを=フィン

ワールド

米、中国・香港高官に制裁 「国境越えた弾圧」に関与

ビジネス

英インフレ期待上昇を懸念、現時点では安定=グリーン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 9
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中