【独自】YOSHIKIが語る、世界に挑戦できる人材の本質──カギは「これができるかどうか」
都内でディナーショーついての会見に登壇したYOSHIKI(5月17日)
<近年は世界に挑戦する若手アーティストのプロデュースも手掛けるYOSHIKI。本誌独占インタビューで、挑戦者に必要なものとボーイズグループ「XY」のオーディションで注目していたポイントを明かした>
4月16日には米ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで米国歌のピアノ演奏を披露し、昨年は英ロイヤルアルバートホール、米ドルビーシアター、米カーネギーホールという名だたる会場でクラシックコンサートを開催するなど、国外での活躍が続くX JAPANのYOSHIKI。自身の活動に加えて世界に挑戦する若手アーティストのプロデュースにも力を注ぐ彼は、「世界に通じるアーティスト」をどんな観点で見ているのか。
4月下旬には過労で倒れ都内の病院に入院したが、退院後の5月17日、8月2日(金)から始まる8日間13公演のディナーショー『EVENING / BREAKFAST with YOSHIKI 2024 in TOKYO JAPAN』について都内で記者会見を開催。今年10周年となる 「世界一豪華なディナーショー」だが、今年は1席30万円という史上最高額のプレミアムパッケージも販売すると発表した。その後に本誌のインタビューに答えたYOSHIKIが語ったことは──。
──YOSHIKIさんには2022年、『ニューズウィーク日本版』の「世界に挑戦する日本人20」という特集でカバーを飾ってもらった。同年、「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」と題して海外に挑戦するボーイズグループのオーディションを開催し、13人組ボーイズ・バンド「XY」を誕生させ、次世代の挑戦も後押ししている。オーディションでは、「世界に通用する」人材として主にどんなポイントに注目していたのか。
やはり、努力ができるアーティスト。オーディションというのは、「完成形」がまだ見えない段階なので、そのなかで、例えば伸び代があるにしても、その伸び代に全力で向かってくれるアーティストかどうかを見ていたと思う。
──その瞬間の爆発的なパワーというより、それを継続していけるかどうか、ということか。
はい。英語ではOne-hit wonderという言葉があるけど、一瞬だけ売れることもあるとは思う。それでも、ある種の地位を築いていくというのはやはり積み重ねがとても大事だと思っていて。ローマは一日にして成らずではないが、継続的に立ち向かえるアーティストかどうかという観点で見ていた。
──YOSHIKIさんはオーディションで、テクニックがあるのはある意味当然で、プラスアルファが必要だと言っていた。さらに、それがあるかどうかは5秒で分かる、とも。
これだけ情報が溢れている世の中で、一瞬にして人の興味を引くか引かないかというのはある意味、最初の5秒で決まると思う。5秒という瞬間は再びあるかもしれないし、その5秒のチャンスは一度きりではないかもしれないけれど、自分としては、興味が湧くか湧かないかは一瞬、5秒か10秒で分かる気がする。