熱々キスで宣伝効果抜群、バイデン陣営からラブコールも...「テイラー・スウィフト狂騒曲」は大統領選をも動かす勢い
テイラーが昨年9月にインスタグラムの投稿で2億3200万人のフォロワーに向けて「選挙登録」を呼びかると、新規の有権者登録が3万5000人増えるなど、その影響は計り知れない。
トランプ前大統領が共和党候補になることはほぼ確実視されている中、苦戦を強いられるバイデン大統領の陣営は、数万人の票を動かすことができるテイラーにラブコールを送っているとニューヨーク・タイムズ紙は伝えている。その中には、現在行っている世界ツアーの公演にバイデン大統領を参加させる計画まで浮上していたという。
プライベートジェット機で移動しようものなら...
そんなテイラーの動向を巡り、ネットではさまざまな陰謀論も飛び交っている。
トランプ支持者たちは、「テイラーの言動は信じるな。すべて嘘だ」とメッセージを流し、「有権者の精神を操ろうとしている」との主張が拡散されている。また、チーフスが勝利したことも民主党によって操作されたものだと主張し、「テイラーがスーパーボウルの舞台でバイデン支持を表明するために仕組まれたもの」などの持論も投稿されている。
テイラーは、7日から10日まで4夜連続で東京ドーム公演を行う。ラスベガスで行われるスーパーボウルの開始は現地時間11日午後3時半で、時差の関係から公演終了後すぐに移動すれば観戦は可能なため、メディアもテイラーの動向に注目している。
一方で、5日後にオーストラリア・メルボルンで行われる公演の合間に東京から恋人の元に駆け付けるためだけにプライベートジェット機で太平洋を越えて移動をすることに、「気候危機が深刻化する中、往復29時間の飛行で90トンのCO2を排出する」と批判も上がっている。
スーパーボウルで婚約を発表するかどうかの賭けも始まっており、テイラー狂騒曲はまだまだ続く。
[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。
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