私生活を守りたかったハリー&メーガン、「私生活を切り売り」した番組の過剰PR
「もし本当に彼らが主張するようなひどい状態だったのであれば、ストック映像は必要ないはずだ」「彼らはロンドンで、あれほどのパパラッチに追い回されたことはなかったのだろう」「彼らはパパラッチのストーカー行為について文句を言っているが、カメラマンに追い回されている写真が見つからず、ストック画像を使う必要があったようだ」といった声があがった。
さらには、「自分の人生をテーマにしたリアリティーシリーズで、なぜ他人の体験を使用するのだろう?? なぜなら、自分たちが言いふらしているような体験を、実際にはしていないからだ。2人とも嘘つきで、詐欺師で、ペテン師だ」と断言する過激なツイートもあった。
私生活を守るための王室離脱では?
そもそも、この予告編でもプライベートを追い回されることへの強い不快感を示している2人が、いたるところにカメラを入れて私生活をさらけ出すような番組を作ったことを皮肉だとする指摘もある。雑誌編集者トム・スレーターはテレビ番組で「これはプライバシーの探求から始まったという事実を忘れてはならない」と語った。
「彼らは自らのプライバシーを侵されたくないからといって王室を離脱した。だがその後、インタビューを100回受け、ポッドキャストの番組を開始し、今度はネットフリックスのドキュメンタリーだ。彼らのプライバシーの探求は、ずいぶん奇妙なものになっている」
一方、ドキュメンタリーやニュースでは、文脈や背景を示すため、ストック写真やストック映像を使用することは珍しくないという指摘もある。あるツイッターユーザーは、「何に驚いているのだろう? ドキュメンタリー作家がいつもしていることだ! 論点は変わっていない。パパラッチやメディアはプライベートに立ち入ってくるということだ」としている。
別のユーザーは「ちょっと大げさな反応だ。全国放送のドキュメンタリー番組などを編集する立場からすれば、Bロール(サブ映像)は、こういう雰囲気だったということを伝えるため、『似た感じの』テーマの映像で構成されることはしばしばある。『こういうことが起きた』と断言するものではないのだ。よくおこなわれることだ」と説明した。
さらに別のユーザーは、こう指摘している。「彼らは、ヘンリー王子とメーガン妃が語る実際のインタビューを恐れているんだ。人々は、自分の世界観に反するものに対して、むしろ目と耳をふさいでしまう。監督がメッセージを伝えるために、ストック写真やストック映像を使ったっていいじゃないか。ヘンリー夫妻の言葉は彼らのものであり、それが批判者たちを怖がらせているのだ」
最新の予告編では、ヘンリー王子が、英国王室に嫁いだ女性たちが冷遇されてきた歴史に言及している。ヘンリー王子の亡き母であるダイアナ妃の映像やタブロイド紙の見出しが映し出されるなか、「王室に嫁いできた女性たちの痛みと苦しみ、こうしたメディアの過熱」とヘンリー王子が語る。「私は怖かった。歴史を繰り返したくなかった」
そしてメーガン妃が、「彼らは決して守ってくれないと気付いた」と続ける。
ドキュメンタリー「ハリー&メーガン」の後半3エピソードは、15日に公開される予定だ。
(翻訳:ガリレオ)