最新記事

映画俳優

還暦のトム・クルーズ、断崖絶壁からバイクごと谷底へ 『M:I』最新作の舞台裏映像が「理解不能」と話題に

2022年12月23日(金)17時45分
千歳香奈子
トム・クルーズ

第75回カンヌ国際映画祭のフォトセッションに応じるトム・クルーズ(5月18日) Stephane Mahe-REUTERS

<数々の危険なスタントをこなしてきたトム・クルーズ。『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作のメイキング映像では、今回のパフォーマンスについて「これまで試みた中で最も危険」と語っている。手に汗握るその内容とは>

スタントマンは使わず、常に自ら命知らずの危険なスタントに挑んできたトム・クルーズが、現在撮影中の『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作でまさに「インポッシブル(不可能)」なミッションに挑む舞台裏を公開し、「命がけ」「死と隣り合わせ」と話題になっている。

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART1』の公開が2023年7月14日(日本公開同21日)に決まったのに合わせ、これまで誰も見たことのない驚異のスタントに挑む姿を追った約9分間の特別メイキング映像がお披露目された。ヴァラエティ誌が「映画史上最大のスタント」と評し、トム自身も映像の冒頭で「これまで試みた中で最も危険」と語るミッションとは、いったいどのようなものなのか。

断崖絶壁からバイクごと谷底へ

今夏に大ヒットした『トップガン』の34年ぶりとなる続編『トップガン マーヴェリック』ではCGなしで実際に戦闘機に乗って全ての撮影を行ったトムは、過去の『ミッション:インポッシブル』シリーズでも離陸する輸送機の側面にしがみついたり、世界一高いビルにスパイダーマンのようによじ登ったり、ビルからビルに飛び移ったりと、過激で超人的な技の数々を披露し、毎回大きな話題を振りまいてきた。しかし、このほど公開されたアクションの舞台裏映像は、これまでのスタントとは比べものにならないほど高レベルで、想像の域を遥かに超えるものだった。

それは、断崖絶壁からバイクごと谷底めがけてダイブするという、人間業とは思えないスタントで、本来ならリスクが高すぎて撮影が許可されないような危険度マックスの離れ業だ。映像では、舞台となるノルウェーの崖に設置されたジャンプ台をフルスピードで走り抜け、バイク共々落下するシーンの舞台裏が明かされている。もちろんそこは本物の断崖絶壁で、崖の下にはクッションになるようなものも防護ネットもない。そして、バイクで滑走するトムの目の前にはドローンが飛び、その全てを記録している。

真っ逆さまに落下するトムはパラシュートを装着しているが、一歩間違えれば崖壁に衝突しかねない危険なミッションだ。一見無謀に思えるこのアクションを成功させるため、まるで「マシーン」のように1日30回ジャンプし、合計500回のスカイダイビングと1万3000回ものモトクロスジャンプを行い、練習を重ねてきたという。

【メイキング映像】断崖絶壁からバイクごと谷底へダイブするトム・クルーズ

前代未聞の宇宙ロケの予定も

今年7月には還暦を迎えているトムだが、おそらく彼の辞書に「不可能」の文字はなく、できないスタントなどこの世に存在しないのだろう。凡人なら恐怖で足がすくみそうな現場で、誰よりも楽しそうに笑顔でトレーニングに打ち込む姿からは、これが天職なのだと実感させられる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表 初の実

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数

ビジネス

米国は以前よりインフレに脆弱=リッチモンド連銀総裁

ビジネス

大手IT企業のデジタル決済サービス監督へ、米当局が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家、9時〜23時勤務を当然と語り批判殺到
  • 4
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 5
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    クリミアでロシア黒海艦隊の司令官が「爆殺」、運転…
  • 8
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 9
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 10
    70代は「老いと闘う時期」、80代は「老いを受け入れ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中