還暦のトム・クルーズ、断崖絶壁からバイクごと谷底へ 『M:I』最新作の舞台裏映像が「理解不能」と話題に
第75回カンヌ国際映画祭のフォトセッションに応じるトム・クルーズ(5月18日) Stephane Mahe-REUTERS
<数々の危険なスタントをこなしてきたトム・クルーズ。『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作のメイキング映像では、今回のパフォーマンスについて「これまで試みた中で最も危険」と語っている。手に汗握るその内容とは>
スタントマンは使わず、常に自ら命知らずの危険なスタントに挑んできたトム・クルーズが、現在撮影中の『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作でまさに「インポッシブル(不可能)」なミッションに挑む舞台裏を公開し、「命がけ」「死と隣り合わせ」と話題になっている。
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART1』の公開が2023年7月14日(日本公開同21日)に決まったのに合わせ、これまで誰も見たことのない驚異のスタントに挑む姿を追った約9分間の特別メイキング映像がお披露目された。ヴァラエティ誌が「映画史上最大のスタント」と評し、トム自身も映像の冒頭で「これまで試みた中で最も危険」と語るミッションとは、いったいどのようなものなのか。
断崖絶壁からバイクごと谷底へ
今夏に大ヒットした『トップガン』の34年ぶりとなる続編『トップガン マーヴェリック』ではCGなしで実際に戦闘機に乗って全ての撮影を行ったトムは、過去の『ミッション:インポッシブル』シリーズでも離陸する輸送機の側面にしがみついたり、世界一高いビルにスパイダーマンのようによじ登ったり、ビルからビルに飛び移ったりと、過激で超人的な技の数々を披露し、毎回大きな話題を振りまいてきた。しかし、このほど公開されたアクションの舞台裏映像は、これまでのスタントとは比べものにならないほど高レベルで、想像の域を遥かに超えるものだった。
それは、断崖絶壁からバイクごと谷底めがけてダイブするという、人間業とは思えないスタントで、本来ならリスクが高すぎて撮影が許可されないような危険度マックスの離れ業だ。映像では、舞台となるノルウェーの崖に設置されたジャンプ台をフルスピードで走り抜け、バイク共々落下するシーンの舞台裏が明かされている。もちろんそこは本物の断崖絶壁で、崖の下にはクッションになるようなものも防護ネットもない。そして、バイクで滑走するトムの目の前にはドローンが飛び、その全てを記録している。
真っ逆さまに落下するトムはパラシュートを装着しているが、一歩間違えれば崖壁に衝突しかねない危険なミッションだ。一見無謀に思えるこのアクションを成功させるため、まるで「マシーン」のように1日30回ジャンプし、合計500回のスカイダイビングと1万3000回ものモトクロスジャンプを行い、練習を重ねてきたという。
【メイキング映像】断崖絶壁からバイクごと谷底へダイブするトム・クルーズ
前代未聞の宇宙ロケの予定も
今年7月には還暦を迎えているトムだが、おそらく彼の辞書に「不可能」の文字はなく、できないスタントなどこの世に存在しないのだろう。凡人なら恐怖で足がすくみそうな現場で、誰よりも楽しそうに笑顔でトレーニングに打ち込む姿からは、これが天職なのだと実感させられる。