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女優「みんながいる撮影現場で...」 女優アンナ・ファリスがセクハラを受けた映画シーン
『Gガール 破壊的な彼女』が公開された当時のアンナ・ファリス(2007年1月) Mario Anzuoni-Reuters
<映画『Gガール 破壊的な彼女』の撮影中に、大物監督アイバン・ライトマンからセクハラを受けた体験を明かした>
女優のアンナ・ファリスが、過去に映画の撮影現場でセクハラをしてきた監督の名前を明かした。
ファリスは10月19日に配信した自身のポッドキャスト番組「Anna Faris is Unqualified」の中で、2006年に映画『Gガール 破壊的な彼女』に出演した際、同作のアイバン・ライトマン監督から不適切に体を触られたと語った。
「映画に関して最もつらい経験の一つが、アイバン・ライトマンとの仕事だった」と彼女は述べ、さらにこう続けた。「彼は恐怖で支配するタイプで、よく怒鳴っていた。そんな状況の中でコメディーをつくるのは大変だった。彼は毎日誰かをこき下ろしていて、撮影初日の標的が私だった」
■【動画】映画『Gガール』でファリスがセクハラを受けた際のシーン
初めての撮影に臨む前のメイク中、ヘアウィッグ用の糊が大量にこぼれてファリスにかかるアクシデントが起きた。そのため彼女がセットに入るのが、20~25分程度遅れたという。
「夜遅くの撮影で、私はライトで照らし出された道路の真ん中に立っていた。その状態で、アイバンは私をこき下ろした」とファリスは当時を振り返った。
「彼は『アニー、おふざけでやられたら困るんだ!』というようなことを言った。私は『やめて。泣いちゃ駄目。絶対に』と思っていた。腹が立ったし傷ついたし、恥ずかしくて守りの態勢になっていた。たまりかねて『何が起きたか、誰からも聞いていないんですか?』と言うと、彼は口をつぐんでカメラの後ろに行ってしまった」
何もできずに「笑ってやり過ごした」
ライトマンとの不愉快な経験は、それだけではなかった。同じ日の撮影中、ファリスは撮影スタッフが大勢いる前で、ライトマンからお尻を叩かれたという。ファリスはこの一件について、2017年に自身のポッドキャストで語っていたものの、当時はその監督の名前を明かしていなかった。ライトマンは今年2月に75歳で死去している。
「周りを見回すと、撮影スタッフたちが『ちょっと待って。何をするんだ? 今のはちょっと大丈夫なのか』という雰囲気だったのを覚えている」とファリスは話した。
「私はそのままやり過ごした。『これは何でもない。大したことじゃない。頑張れ、ファリス。ただ笑ってやり過ごせばいいのよ』と思っていた。でも自分が小さく感じた。男性の主役には、あんなことはしなかったと思う」
もっと行動を起こすべきだったのか、今でも分からないとファリスは言う。「今もまだ、あの一件とどう折り合いをつけたらいいのか考えている」と彼女は言う。
ライトマンから肉体的な傷を負わされた訳ではないから「あんなことは何でもなかった」としながらも、ファリスはこう続けた。「でも一方では、私の周りには30人ぐらいの人がいて、みんな私が何か行動するのを期待していたのに、私は何もしなかったんだという思いもある」