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スター・ウォーズ完結編『スカイウォーカーの夜明け』への道のり【再録】カイロ・レンの裸は女性客へのサービスショットだった
SEXY STAR WARS
カイロは性的魅力でレイをそそのかす? Star Wars-YouTube
<ついに公開された完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』。最新作でも目が離せないカイロ・レンだが、前作では濡れ場も披露していた。当時の本誌掲載記事より>
シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で、ライアン・ジョンソン監督は伝統を破った。はるかかなたの宇宙にセックスを持ち込んだのだ。これまでの世界観に収まる整備士ローズのキスを除けば、同作は異例なほどセクシーだ。
惑星アク・トゥーにそそり立つフォースの木や、水の湧き出る洞穴のようなあからさまな性的比喩も、婉曲表現もある。ある記者が書いたように、DJ(ベニシオ・デル・トロ)が「女性の登場人物を見つめると、映画はR指定ぎりぎりの世界に連れていかれる」。
離れ離れのレイ(デイジー・リドリー)とカイロ・レン(アダム・ドライバー)は時にフォースを使い、テレパシーで交流をする。クローズアップで撮影された2人の場面は性的な親密さが漂う。彼らの息遣いと静かに響く声だけが聞こえ、観客は官能で脳みそがとろけるだろう。2人は父親から隠れて秘密の関係を結ぶティーンのよう。空間を超えて手と手を触れ合わせる場面では恍惚状態になる。
レイも息をのんだように、みだらでたくましいカイロの裸は女性観客へのサービスカット。シスがジェダイをそそのかすのに初めて性的魅力を使ったのだ。
色彩にもエロチックな熱がこもる。目立つのはレイの顔に映るたき火の炎、カイロの唇といった赤の差し色。映画を通して、赤は流血の暴力とセックスの象徴だ。赤い炎を背景に、カイロがレイに「おまえは何者でもない。でも俺にとっては違う」と言い放つ場面で緊張は一気に解き放たれ、求愛が達成される。
勝利したヒーローを痛めつけたり、ジェダイを虐殺したりという「大人向け」の筋書きは過去にもあった。だが『最後のジェダイ』ほど、人間の性を見つめたものはない(レイア姫のビキニ姿には監督の情熱が感じられなかった)。大衆向け映画で大胆な暴力描写ができる時代、『スター・ウォーズ』ももっと自由に性を表現していい。
©2018 The Slate Group
<2018年1月2日/9日号掲載>
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【参考記事】 中二病のカイロ・レンが愛おしい
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