AI株に中国「ディープシーク」の衝撃...エヌビディアは時価総額約5930億ドル吹き飛ぶ
ドイツ銀行のアナリスト、エイドリアン・コックス氏は27日付のリサーチノートで「(ディープシークは)これまでAI競争に拍車をかけてきた『大きければ大きいほど良い』というアプローチに疑念の種をまいている」と指摘。「より安価なAIはより多くのAIを意味し、あらゆるデバイスで無数の形態で手に入れられるようになるにつれて、実生活での利用が爆発的に増える可能性がある」と述べた。
シリコンバレーのベンチャーキャピタリスト、マーク・アンドリーセン氏は26日のX投稿で、ディープシークの「R1」モデルはAIの「スプートニクの瞬間」だと指摘。1950年代後半に宇宙競争の開始を告げた旧ソ連の人工衛星打ち上げになぞらえた。
別の投稿では「ディープシークR1は、私がこれまで見た中で最も素晴らしく印象的なブレークスルーの一つであり、オープンソースとして世界への大きな贈り物だ」と述べた。
「押し目買いの好機」
一方、エヌビディア株を約100万株保有するシノバス・トラスト・カンパニーのシニアポートフォリオマネジャー、ダニエル・モーガン氏は、27日の売りは過剰反応だと指摘する。
同氏によると、ディープシークのAIモデルはデータセンターではなく携帯電話やパソコンで使用するものであるため、チャットGPT、メタ・プラットフォームズ、アルファベットのジェミニと競合する。
AIで本当にもうかるのはエヌビディア、アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)、ブロードコムなどが提供するデータセンター向けチップとした上で、「全体として、きょうのAIハイテク株の売りは質の高いハイテク株を押し目買いする好機と考える」と話した。
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