米半導体大手エヌビディア株のジレンマ...投資集中でリスクも増大
売りを後悔する声も
エヌビディア株への資金配分比率が最も大きいのはハイテク専門ファンドで、モーニングスターによると、フィデリティの4本のファンドは預かり資産に占める割合が18%を超える。ただ多様なセクターに投資しているファンドも、例えばバロン・フィフス・アベニュー・グロース・ファンドはこの割合が15%、フィデリティ・ブルーチップ・グロース・ファンドも約13%で、似たようなリスクを抱えている。
ジーベンバーゲン・キャピタル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、アンソニー・ザカリー氏は2016年以来エヌビディア株を保有し、資産の中核に据え続けているが、同社のリスク許容指針を守れるよう定期的に保有規模を縮小してきた。この指針は、ラッセル3000グロース指数の構成に連動させるために成長株ポートフォリオにおける単一銘柄の比率を最大13%にしなければならないと定めている。
ただザカリー氏はエヌビディアについて「ハイテク分野における次のトレンドの最前線に位置する」と語り、評価の高さは変わらない。
一方で、長らく保有していたエヌビディア株を全て売り払った向きもある。
ファーストハンド・キャピタル・マネジメントのケビン・ランディス最高投資責任者は、慎重を期して数年間持っていたエヌビディア株を2020年に利益確定のために売却したが、そのまま持ち続けていた場合に得られた利益への執着を捨てきることができない。
投資情報のスクリーンに目を向ける際には「後悔で胸を痛めずにはいられない」という。
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