トヨタ、村田製作所、ジャパンディスプレイ、北陸電力、東芝など、能登半島地震による企業への影響
1日に発生した能登半島地震による企業への影響をまとめた。写真は8日、石川県の西荒屋で撮影(2024年 ロイター/Joseph Campbell)
1日に発生した能登半島地震による企業への影響は以下の通り。(カッコ内は発表・確認日)
《1月11日》
◎北国銀行
輪島、穴水、富来(志賀町)の3支店は窓口・ATMとも休業。珠洲など8支店は窓口休業、ATMは稼働。いずれの店舗も営業開始時期は未定。
《1月10日》
◎EIZO
EIZOエムエスの羽咋工場では建物と生産設備の点検と試運転を完了し、生産が再開可能であることを確認。従業員の生活の復旧を最優先に、時間を短縮して10日から順次稼働し、1月下旬からの通常稼働を目指す。
同七尾工場では、建物の修繕と生産設備の点検を進めている。断水などによる生活インフラへの影響が残っており、復旧状況を見ながら1月下旬の生産活動再開を目指す。EIZO本社・工場(石川県白山市)に一部生産ラインを移し、順次生産を開始する。
両工場では建物や生産設備が一部破損し、道路の寸断・断水や停電なども発生していた。
EIZO本社・工場は4日から通常稼働している。業績への影響額は現在確認中。
《1月9日》
◎東芝
石川県能美市の加賀東芝エレクトロニクス(半導体を生産)で、引き続きクリーンルームの排気配管の修復を最優先に取り組んでいる。製造装置について、石英などの破損が確認され、交換などを進めているが必要数の確保に時間がかかる可能性がある。
被害の小さかった一部生産工程は9日より操業を再開。新規投入および被災前の生産能力復帰時期は決まり次第発表する。
◎KOKUSAI ELECTRIC
製造・開発の中枢である富山事業所では、9日から通常の事業活動を順次開始。グループ会社拠点や建設中の砺波事業所(仮称)に大きな被害はなかった。被災地域に所在するサプライヤーの状況は、ごく少数ながら大きな被害が生じている企業があるが、KOKUSAIは現時点で十分な在庫量を保有、代替調達が可能であることから、事業活動に支障は生じない見込み。富山事業所を中心とする物流網も大きな支障がないことを確認した。連結業績への影響は軽微の見通し。
◎ジャパンディスプレイ
石川工場(石川県川北町)で配管の損傷、漏水、ボイラー停止等が発生していたが、1月8日から生産装置の立ち上げを開始した。
クリーンルームの温湿度調整等に必要な重油や液化石油ガス(LPG)の安定確保が課題で、確保に努める。今後は全ての装置の正常な稼働を確認した上で、早期に通常の生産体制に戻すことを目指す。業績への影響は精査中。