最新記事

中ロ首脳会談

中ロ首脳会談、プーチンが天然ガス輸出拡大を提案 年間100億立方メートル

2022年2月4日(金)19時40分
プーチン大統領と習近平国家主席

ロシアのプーチン大統領は中国の習近平国家主席と北京で会談し、年間100億立方メートルの天然ガスを極東から中国に供給する新たな取引を提示した。Sputnik Photo Agency - REUTERS

ロシアのプーチン大統領は4日、中国の習近平国家主席と北京で会談し、年間100億立方メートルの天然ガスを極東から中国に供給する新たな取引を提示した。

天然ガスや石油という炭化水素の主要輸出国であるロシアは、既に中国にとって第3位のガス調達先となっている。

冬季五輪のため北京を訪れているプーチン大統領は「われわれの業者は中国への炭化水素供給について、非常に良い新しいソリューションを用意している」と表明。「ガス業界で一歩前進した。つまり、ロシア極東から中国に年間100億立方メートルを供給する新しい契約だ」と述べた。

ロシアは、2019年に供給を開始したパイプライン「パワー・オブ・シベリア」と、液化天然ガス(LNG)の海上輸送によって、中国にガスを送っている。21年には165億立方メートルのガスを中国に輸出した。

プーチン大統領は、石油大手ロスネフチのトップであるイーゴリ・セチン氏ら企業経営者を伴っている。ロシアのパイプラインによるガス輸出を独占しているガスプロムのトップ、アレクセイ・ミラー氏は代表団に参加していない。

一方、中国国営メディアの報道によると、習近平国家主席は、今回の会談が中ロ関係にさらなる活力を与えるだろうと述べた。両首脳は、二国間関係および国際的な戦略的安定性などに関する一連の主要課題について協議したという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ウクライナ危機で分断される欧州 米と連携強める英 宥和政策の独 独自外交唱える仏
・【ウクライナ侵攻軍事シナリオ】ロシア軍の破壊的ミサイルがキエフ上空も圧倒し、西側は手も足も出ない
・バイデン政権、ロシアのウクライナ侵攻準備を懸念「偽旗作戦の工作員が配置された」


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マレーシア第1四半期GDP速報値、前年比+4.4%

ワールド

米連邦高裁、トランプ政権に司法との対立回避を呼びか

ビジネス

独企業、3割が今年の人員削減を予定=経済研究所調査

ビジネス

国内債券、超長期中心に3000億円増 利上げ1―2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 3
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、アメリカ国内では批判が盛り上がらないのか?
  • 4
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 5
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 6
    ノーベル賞作家のハン・ガン氏が3回読んだ美学者の…
  • 7
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 8
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 9
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 10
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中