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日本社会展望2022・日本企業 女性活躍「勝負の年」、コロナで働き方に柔軟性
人材紹介などを通じて女性経営者を支援するコラボラボ(東京都千代田区)の横田響子代表はロイターとのインタビューで、新型コロナウイルス禍で働き方が多様化したことは、女性が社会で活躍する上で「大きな追い風」と語った。2019年6月、都内で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
人材紹介などを通じて女性経営者を支援するコラボラボ(東京都千代田区)の横田響子代表は、ロイターとのインタビューで、新型コロナウイルス禍で働き方が多様化したことは、女性が社会で活躍する上で「大きな追い風」と語った。2022年は企業や政府がこの2年で培った教訓をいかに生かせるかが試される「勝負の年になる」とした。
東証の市場再編が後押し
横田代表は21年を振り返り、テレワークや副業など働き方の変化や男性の家事労働参加が女性活躍に貢献したと説明。一つの例として、「リモートワークにより男性の飲み会で物事が決まることがなくなり、男女の差が少なくなった」ことを挙げた。
東京商工リサーチによると、同年の女性社長数は過去最高となる54万0919人で、前回調査の19年から13.0%増加した。
横田代表は、女性が活躍する場をさらに拡大させるためには、企業や政府がコロナ収束後も「働き方の選択肢を持ち続けられるか、柔軟性を許容できる仕組みを整えられるかが大事」だと語った。
今後も社員が出社かテレワークかなどの働き方を選択できる制度の構築・整備に取り組むべきだとしている。
横田代表はまた、22年4月の東京証券取引所の市場再編が企業の女性登用を後押ししていると指摘。東証は再編に先立ち、コーポレートガバナンスコードを改訂し、管理職の多様性確保や独立社外取締役の人数基準などを追加・厳格化した。
横田代表は「(再編により)市場選択を意識的に行ったことで企業姿勢が明確となる」とし、ただ単に数値目標を満たすための多様性の確保ではなく、社内の活性化を促すことを目的とした女性役員の登用に積極的な企業も見受けられると述べた。
根深く残る構造的問題
一方で、年功序列や年次主義の仕組みなどは根強く、女性の活躍を阻害しかねない構造的問題の改善にまでは至っていないとした。
来年以降はプロジェクト単位での働き方や日本型ジョブ型雇用への移行、副業や兼業などの観点から、今までの労働システムを見直すことが求められるとの考えを示した。
(新田裕貴 編集:久保信博)
*インタビューは12月20日に実施しました。
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