最新記事

自動車

これからは新車購入も「ポチッと」 ホンダ、国内大手初のネット販売へ

2021年10月4日(月)16時45分
ホンダのロゴ

オンラインによる新車販売を国内で開始した。写真は同社のロゴ。スイスのジュネーブで2019年3月撮影(2021年 ロイター/Pierre Albouy)

ホンダは4日、オンラインによる新車販売を国内で始めた。商談から見積もり、査定、契約まですべてオンライン上で完結できるのは国内自動車メーカー大手では初めて。新型コロナウイルス感染拡大で対面を避けたい顧客のニーズに応えるほか、販売店への来店経験がなくオンライン購入に抵抗感のない若年層の需要を開拓する狙い。

オンラインによる新車販売は、すでに海外では広まっており、国内でも電気自動車(EV)専業の米テスラなどが始めている。顧客の購買行動変化により、国内でも今後、オンライン販売が普及する可能性がある。

ホンダのオンライン販売は、若年層を取り込むため、スマートフォンに特化した操作画面とした。現在購入できるのは、軽自動車「N―BOX(エヌボックス)」や小型車「フィット」など売れ筋の4車種だが、今後、対象車種を増やす。オンラインで最終契約までは完結できるが、納車は販売店で実施し、まずは東京都内の84拠点で展開する。来年以降に地域を広げる。

購入方法は選択肢を順次拡充するが、まずは顧客が買いやすいよう、月ごとに定額利用料を支払うサブスクリプションで始める。エヌボックスは3万1060円(税込み)*からで、料金には車検などの費用も含まれる。サブスクの契約期間は3年か5年を選び、満了時に追加代金を払えば購入もできる。期間途中の解約や乗り換え、買い取りも可能だ。できるだけ早く、実店舗と同じように一括購入やローンなどを組んでも買えるようにする。

オンライン販売は、テスラが創業当初から手掛けているほか、欧州勢もEVを中心に力を入れており、海外が先行。米国ではトヨタ自動車や日産自動車も販売サイトを立ち上げている。ホンダも、中国や米国ではオンラインによる販売活動を展開しているが、最終契約は対面で行っている。国内では、日産が今冬に発売予定の新型EV「アリア」のオンライン販売を始める計画だ。


*会社側の訂正により、本文4段落目の価格を「3万1610円」から「3万1060円」に訂正しました

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・中国人富裕層が感じる「日本の観光業」への本音 コロナ禍の今、彼らは何を思うのか
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起

ワールド

トランプ氏、ウクライナ戦争終結へ特使検討、グレネル

ビジネス

米財務長官にベッセント氏、不透明感払拭で国債回復に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 10
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中