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医療米バイオジェン、アルツハイマー治療薬「アデュヘルム」2週間以内に出荷へ
写真はバイオジェンのロゴ。2017年1月撮影(2021年 ロイター/Brian Snyder)
米医薬品大手バイオジェンは8日、エーザイと共同開発し米食品医薬品局(FDA)に承認されたアルツハイマー病治療薬「アデュヘルム」(一般名:アデュカヌマブ)の出荷を2週間以内に開始すると発表した。900カ所以上の医療機関で点滴治療の準備が進められているという。
アデュヘルムは、脳内に蓄積して認知機能を低下させると考えられている有害なタンパク質「アミロイドベータ」を除去する効果があるとされる。
年間治療費は5万6000ドルで、治療薬を処方された患者は、脳内のアミロイドベータを確認するために脳脊髄液(CSF)検査またはPETスキャンを受ける必要がある。
マクドネル最高財務責任者(CFO)は、軽度の認知症や認知機能障害と診断された米国の患者のうち、検査を受ければアミロイドベータで陽性反応を示す患者は100万─200万人に上ると指摘。ただ、CSF検査やPETスキャンが必要であるほか、治療薬が処方された患者を管理する専門家の人数が限られていることから、治療薬の使用が制限される可能性があるとした。
また、同治療薬からの収益は医療機関での準備や保険適用の確保に時間がかかることなどから2021年は低水準になる見込みだが、22年以降に増加し始めると述べた。
グッゲンハイムのアナリストは7日、同治療薬の売上高は22年に13億ドル以上になるとした。
8日のバイオジェン株価は約4%安。
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