米12月求人件数、55.6万件減少 過去14カ月で最大の落ち込み

米労働省が4日発表した12月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が55万6000件減少し、760万件になった。2016年5月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
Lucia Mutikani
[ワシントン 4日 ロイター] - 米労働省が4日発表した2024年12月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が55万6000件減の760万件と、過去14カ月で最大の落ち込みを記録した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は800万件だった。ただ、解雇者数が低水準にとどまったことから、労働市場が急激に減速しているわけではないことが示唆された。
11月分は、前回発表の809万8000件から小幅上方修正され、815万6000件となった。
12月の解雇者数は2万9000人減の177万1000人となった。解雇率は4カ月連続で1.1%と横ばいだった。しかし、雇用主は人員増加に慎重な姿勢を維持しているため、解雇された労働者が新しい仕事を見つけるのは難しくなっている。採用件数は8万9000件増の546万2000件となった。採用率は3カ月連続で3.4%だった。
失業者一人当たりの求人件数は1.1で、12月の1.15から減少した。
レイモンド・ジェームズの主任エコノミスト、エウジェニオ・アレマン氏は「労働需要は弱まっているが、崩壊しているわけではない」と述べた。
求人件数の減少は専門・ビジネスサービスが主で、22万5000件減少した。医療・社会扶助では18万件減、金融・保険では13万6000件減少した。一方、芸術・娯楽・レクリエーションの分野では6万5000件増加した。求人率は11月の4.9%から12月は4.5%に低下した。