ビットコイン乱高下 意外にも「ジェットコースター」楽しむ個人投資家も
乱高下は魅力
暗号資産が市場の主流へと浮上してきたことで、規制当局も目を光らせるようになった。
米財務省は20日、多額の暗号資産を送金する場合、内国歳入庁(IRS)への報告を義務付ける計画を示した。米連邦準備理事会(FRB)は暗号資産が金融安定を脅かしかねないと指摘。中国当局はビットコインのマイニング(採掘)と取引への取り締まりを強化した。
それでもサンディエゴに住むリリー・フランカスさん(25)は、暗号資産の乱高下から利益を得ようと試み続けてきた。暗号資産のヘッジファンドで働く彼女は2017年に初めて暗号資産を取引し、相場が暴落する前に売り抜けた。
そして先月、資産の約1%を複数の暗号資産に投資し、ソーシャルメディアなどに煽られた相場急騰を享受。マスク氏が8日の米人気バラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ」の司会を務め、ドージコインを「詐欺」と呼んだ時にはイーサを処分してビットコインの持ち分を減らし、その後価格が下がったところでイーサを40%買い直した。
「皆がチャンスを逃すのを恐れて市場に飛び込む時は、たいてい抜け出すチャンス」とフランカスさんは言う。
フロリダ州ディアフィールド・ビーチ在住のドン・リアントニオさん(31)はドージコインとイーサリアムクラッシックに投資している。ドージコインは高値から50%下落したが手放さず、次に上昇するのを待って売るつもりだ。
だが「イーロン(マスク氏)がロケットのPRのために派手な行動を起こすのを待つ気はない。それでは手遅れだろう」と言う。マスク氏は最近、自身が率いる宇宙企業スペースXが来年ロケットを月に飛ばす際、支払いをドージコインで受け付けると発表した。
冒頭に登場したベッテンコートさんにとって、暗号資産の変動の大きさは魅力のひとつだ。暗号資産投資は「恐怖のジェットコースターみたいなもの。登ったり降りたり、何度も曲がるのを味わったり。僕にとってはワクワクして楽しい」
(John McCrank記者)
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