ニュース速報
ビジネス

米3月求人件数、昨年9月以来の低水準 解雇件数9カ月ぶり低水準

2025年04月30日(水)03時45分

米労働省が29日発表した3月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は28万8000件減の719万2000件だった。ただ解雇件数も減少し、トランプ米政権か掲げる関税措置が経済の重しになる中でも、労働市場が堅調さを維持していることが示された。 (2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 29日 ロイター] - 米労働省が29日発表した3月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は28万8000件減の719万2000件と、2024年9月以来の低水準となった。同時に解雇件数も減少し、9カ月ぶり低水準。トランプ米政権か掲げる関税措置が経済の重しになる中でも、労働市場が堅調さを維持していることが示された。 

ロイターがまとめた3月の求人件数のエコノミスト予想は748万件。2月の求人件数は748万件と、当初発表の756万8000件から下方修正された。

採用件数は541万1000件と、増加は4万1000件にとどまった。トランプ政権の大規模関税措置に対応する中で、企業が採用に慎重になっている実態がが浮き彫りになった。

解雇件数は22万2000件減の155万8000件。エコノミストによると、企業は新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)の際に人材確保が困難になったことを経験しているため、従業員の解雇に慎重になっている。

失業者1人当たりの求人数は1.02件と、前月の1.06件からやや減少した。

ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、サラ・ハウス氏は「労働市場は微妙なバランスの中にあり、成長見通しの悪化が現実のものになれば、バランスが崩れる恐れがある」としている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

原油先物2%下落、2週間ぶり安値 OPECプラス増

ワールド

拡大BRICSが外相会合、貿易保護主義に懸念表明 

ワールド

米、1カ国と貿易協定で合意と商務長官 国名は明かさ

ワールド

米、ウクライナ紛争終結へ進展なければ仲介役から退く
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 6
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 9
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中