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事故スエズ運河庁、日本のコンテナ船座礁事故の損害997億円と主張 船を留置
エジプト・スエズ運河で先月発生したコンテナ船「エバーギブン」(写真)の座礁事故を巡り当局は船主に9億1600万ドルの損害賠償を求めており、交渉が継続する中、同船は運河に留め置かれている。保険会社や関係筋が13日、明らかにした。写真は3月29日撮影(2021年 ロイター/Mohamed Abd El Ghany)
エジプト・スエズ運河で先月発生したコンテナ船「エバーギブン」の座礁事故を巡り当局は船主に9億1600万ドルの損害賠償を求めており、交渉が継続する中、同船は運河に留め置かれている。保険会社や関係筋が13日、明らかにした。
エバーギブンは愛媛県今治市の正栄汽船が所有。約1週間にわたり航路を塞いだ同船は先月29日に離礁したが、エジプトのスエズ運河庁が調査を進める間、運河の中間にある湖に停泊したままとなっている。
スエズ運河庁の関係筋はロイターに、同船を留め置くよう裁判所の命令が出ていると説明。賠償請求を巡る協議はなお継続しているという。
エバーギブンの船主責任保険(P&I)を引き受けているUKクラブは文書で、運河庁の賠償請求は「海難救助特別手当」と「評判の損失」の項目でそれぞれ3億ドルが含まれていると説明。
「賠償請求の大部分は根拠がなく、大きい額だが、所有者と保険会社は誠意を持ってスエズ運河庁と交渉してきた」とした上で、「4月12日に入念に検討した、寛大な保険支払い案が運河庁に示された。運河庁がその後、同船の留置を決めたことに失望している」と表明した。
正栄汽船の船体管理部門の幹部は、運河庁から賠償請求があり、エバーギブンに運河を離れる許可が下りていないことを確認した。それ以上の詳細には踏み込まなかった。
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