最新記事

コロナショック

第2次補正予算は13兆円前後か 一律現金給付第2弾は見送りも家賃支援に増額圧力

2020年5月18日(月)17時00分

さらなる財政出動求める声、政府も追加対策に柔軟姿勢

もっとも、18日公表された1─3月期の国内総生産(GDP)1次速報は、前期比年率3.4%減と2期連続の大幅マイナスとなり、「4─6月期は戦後最悪」(内閣府幹部)まで落ち込むとみられている。

国民民主党の玉木雄一郎代表などは新型コロナウイルスの影響でGDPの2割が喪失するとの試算をベースに、失われる総需要に相当する100兆円以上の財政出動を国債発行によって実現するよう求めており、与党内でも安藤裕衆院議員など少数派ながら相当数の議員が賛同を示している。安藤議員らは、消費税率の引き下げも主張している。

中小企業向け現金給付や全国民一律10万円給付について、政府は迅速な実施を急ぐが、現時点では申請の複雑さやマイナンバーカードのパスワード紛失などが重なり執行に課題が指摘されている。倒産・廃業が加速すれば追加の経済対策を求める声が小さくなることは考えにくく、政府も「第3次補正予算を含め、追加対策は柔軟に検討する姿勢は必要」(政府・与党関係者)との見方だ。

竹本能文(編集:田中志保)

[東京 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・中国は早くから新型コロナウイルスを知っていたのか?2019年9月26日の「湖北日報」を読み解く
・日本の「生ぬるい」新型コロナ対応がうまくいっている不思議
・緊急事態宣言、全国39県で解除 東京など8都道府県も可能なら21日に解除=安倍首相
・ニューヨークと東京では「医療崩壊」の実態が全く違う


20050519issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月19日号(5月12日発売)は「リモートワークの理想と現実」特集。快適性・安全性・効率性を高める方法は? 新型コロナで実現した「理想の働き方」はこのまま一気に普及するのか? 在宅勤務「先進国」アメリカからの最新報告。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国アリババ、10-12月売上高が予想超え AI投

ビジネス

インフレリスクなお残る、経済政策に不透明感=クーグ

ワールド

NATO加盟国、6月までに国防費GDP比2%達成必

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、円は一時149.40円と1
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 9
    トランプ政権の外圧で「欧州経済は回復」、日本経済…
  • 10
    ロシアは既に窮地にある...西側がなぜか「見て見ぬふ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 5
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 6
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中