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一帯一路マレーシア、パイプライン建設めぐり中国企業の資金約263億円差押え
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マレーシアのマハティール首相は15日、未完のパイプライン建設事業を巡り、中国の国有企業、中国石油天然気管道局(CPP)の銀行口座から10億リンギット(約2億4350万ドル)超を同日までに差し押さえたことを明らかにした。写真は記者会見の会場を後にするマハティール首相(2019年 ロイター/Lim Huey Teng)
マレーシアのマハティール首相は15日、未完のパイプライン建設事業を巡り、中国の国有企業、中国石油天然気管道局(CPP)の銀行口座から10億リンギット(約2億4350万ドル)超を同日までに差し押さえたことを明らかにした。
CPPは中国国有企業の中国石油天然ガス集団(CNPC)傘下企業で、2016年にマレーシアのナジブ前政権から2件のパイプライン事業、計23億ドル相当を受注。しかし昨年就任したマハティール首相は、ナジブ氏が承認した「不公平」な中国事業について再交渉もしくは中止を約束し、同年7月に両事業を中止した。
マハティール氏は記者団に対し、「パイプライン資金の80%が支払い済みなのに、事業は13%しか完了していない」とし、事業が中止された以上、政府は未完の分の資金を取り戻す権利があると説明した。
CPPは15日にロイターへの電子メールで、資金移管を求めるマレーシア当局から銀行への命令は、CPPへの通告なしに行われたとし、資金移管の根拠について情報収集中で、情報が得られ次第、権利保護のための必要かつ適切な行動を取るとした。
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