最新記事

キャリア

24時間を最大限に使って「スーパー・アチーバー」の仲間入りをするには

2015年9月8日(火)18時07分
スザンヌ・ゲルブ

 ところが残念ながら、この小さな「割り込み」が集中力を大きく減退させる。一旦断たれた集中力を取り戻すには、平均で23分かかるとされている。

 スーパー・アチーバーは、こうした中断が生産性にとって命取りであることを知っている。だから彼らは、何としてでもこれを避ける(ほとんどのCEOがドア付きのプライベートオフィスを持っているのには理由あるのだ)。

 プライベートオフィスがないなら、脇腹を小突いてくる同僚のいない静かな場所を見つける、メールの着信お知らせ機能をオフにする、週に数回の「Do Not Disturb(邪魔しないで)」タイムを設けることを上司に進言する、などの対策を講じよう。

スーパー・アチーバーたちと付き合う

 アメリカには「その部屋の中で自分が一番利口なら、あなたはいるべき部屋を間違えている」という格言がある。成果と生産性についても同じことが言える。

 ビヨンセが、オプラ・ウィンフリーやオバマ家の人々、彼女の夫にして音楽業界の重鎮であるジェイ・Zとともにキャリアもプライベートも順調なのには理由がある。志を同じくする精力的な人々の中に身を置くと、自然と彼らのレベルに近づいていくのだ。

 あなたに活力を与えてくれない同僚や友人は、職業人としてのあなたの人生からは遠ざけよう。切り捨てるわけではない。ただ、自分の時間の大部分を誰と過ごすのか、その選択には気を配るべきだ。

ネガティブな感情を蓄積しない

 欲求不満や怒り、失望、自己嫌悪などのネガティブな感情は、まるでヤカンの中で吹きこぼれる寸前になっているお湯のように、心の中でグツグツと煮え立つ。放っておけば、破滅の道を突き進むことにもなりかねない。

 内にこもった悪い感情は、いずれあなたに服従を強いてくる。真夜中にポテトチップスをむちゃ食いしたり、急ぎの仕事があるのに連続ドラマを14時間ぶっ続けで見たりすることを命じてくるのだ。当然ながら、生産性にとってはいいことではない。

 スーパー・アチーバーたちは、感情をうまくコントロールして、怒りの蓄積を防ぐ術を身につけている。ほとんどのスーパー・アチーバーは、それぞれが頼りにする方法で感情をコントロールする。瞑想をする、日記をつける、週1回ライフコーチの面談を受ける、あるいは昔ながらの方法でサンドバッグを叩く人もいる。

 自分に合った方法を見つけよう。肩から重石が取り除かれて解放感や安堵感が得られれば、効果があった証だ。

 最後に、驚異的なスーパー・アチーバーも、欠点を持ち不安を抱く普通の人だ、ということを覚えておこう。かつてビヨンセ自身がこう言っている。「私は、本物の私よりも、歌の中の私のほうが強いことを自覚しています」

By Dr. Suzanne Gelb of The Muse

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

EU、米と関税巡り「友好的」な会談 多くの作業必要

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅高、米中緊張緩和の兆候で 週

ビジネス

米国株式市場=4日続伸、米中貿易摩擦の緩和期待で 

ビジネス

米中、関税協議巡り主張に食い違い 不確実性高まる
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 3
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 7
    ビザ取消1300人超──アメリカで留学生の「粛清」進む
  • 8
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 9
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中