最新記事

債務危機

ギリシャ、デフォルト後に何が起こるか

資本規制、支援凍結、国債のデフォルト、予想されるシナリオとは?

2015年6月22日(月)16時29分

6月17日、ギリシャ政府はIMFから受けた16億ユーロの融資を月末までに返済する必要があるが、国際債権団から新たな融資を獲得できない場合、デフォルト(債務不履行)になる可能性が高い。アテネで17日撮影(2015年 ロイター/Yannis Behrakis)

[ブリュッセル 17日 ロイター] - ギリシャ政府は6月30日、国際通貨基金(IMF)から受けた16億ユーロの融資を返済する必要があるが、国際債権団から新たな融資を獲得できない場合、デフォルト(債務不履行)になる可能性が高い。

そうなればユーロ圏離脱も現実味が増す。以下、IMFへの返済ができなければ、どのような展開が予想されるのか、シミュレーションしてみた。

<1.即座にデフォルト認定、資本規制>

関係筋によると、IMFは返済に猶予期間を与えていないため、期限までに返済できなければ、即座にデフォルトと見なされるという。

デフォルトと認定されれば、ギリシャやユーロ圏全体の金融市場が動揺、ギリシャの銀行から預金流出が加速する。資本流出に歯止めをかけるため、ギリシャは資本規制の導入を余儀なくされるかもしれない。

<2.ECBが緊急流動性支援を制限・凍結>

次の問題は、欧州中央銀行(ECB)がデフォルト後もどの程度の期間、ギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)を承認し続けるのかという点だ。ELAの一部はギリシャ国債が担保になっている。

ECBは毎週会合を開き、ELA枠について協議している。枠はこれまで段階的に引き上げられ、現在は約841億ユーロになっている。

ギリシャがデフォルトになればELAを凍結、もしくは枠を縮小する可能性がある。もしくは、ギリシャの銀行が差し入れる担保に適用する「ヘアカット(担保価値の削減率)」を引き上げるかもしれない。

<3.ECB保有のギリシャ国債がデフォルト>

7─8月はECBが保有する68億ユーロのギリシャ国債が満期を迎える。ギリシャがIMFへの返済を見送った後も、ECBがギリシャ銀への限定支援を続けていたとしても、ECB保有のギリシャ国債がデフォルトになれば、資金供給停止への政治圧力が高まるのは必至だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請6000件減、労働市場の安定継続

ビジネス

NY外為市場・午前=ドル/円6カ月ぶり安値、関税措

ワールド

トランプ氏、広範な関税措置を「撤回しない」=商務長

ビジネス

米ISM非製造業総合指数、3月50.8に低下 9カ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 2
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のために持ち込んだ?
  • 3
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 6
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中