グーグルは「忘れられる権利」を守るべきか
2014年5月14日(水)16時30分
イメージコントロールに悪用される?
EU司法裁判所の判決はそこまで極端ではないが、いつか問題になりそうなことは明らかだ。今回浮き彫りになったのは、「プライバシー保護」と「自由なインターネット/言論の自由」の間の葛藤だ。例えばもしあなたがニュースで報じられた事件の被害者だったら、いつまでもその事件と関連付けられたり、何年も後に事件のことを思い出させられるのは嫌だろう。これが、自分の名前の検索結果についてある程度の権限を持つことの、説得力のある理由だ。
一方で、この法的手段が悪用される可能性もある。自分の評判を下げる嫌な記事が掲載された後で、イメージをコントロールをするためプライバシー権を侵害していると主張して検索結果を削除させようとする政治家もいるだろう。その時、それを認めるか否かの「一定の条件」をどう決めるのか。
グーグルの広報担当アル・バーニーは、ウォールストリート・ジャーナル紙の取材にこう答えている。「検索エンジンとオンラインメディアの発行元にとって残念な判決だ」。
© 2014, Slate
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