大失業時代でも「週4時間で稼げる」か
2つ目は、好きなことを仕事にするということだが、難しいかもしれない。夢の仕事というと誤解や幻想を生みがちだ。きつい仕事に明け暮れた平日から解放されて週末に3時間サーフィンをするのは、楽しいひとときだろう。でも朝8時から午後5時までサーフィンを教えるのを仕事にするとなると、話は違ってくる。もはや楽しみでもストレス解消でもない。好きなことに対する情熱を完全に消し去りたいなら、それを仕事にすればいいのかもしれない。
私の本は万人に当てはまるものではない。どんな本でもそうだろう。私の想定した読者は、大半の時間をパソコンや電話の前で過ごしている人々だ。子供もいて住宅ローンを抱える人のアプローチ方法は、IT企業の多忙な管理職とは違うだろう。
――そこが興味深い点だ。家族がいたり持ち家があったり、安定した生活をしている人々はあなたのプランにどう従えばいい? 著作は基本的に若い独身の人向けか。
最近、私のブログのケーススタディーコンテストで優勝したチャック・ホルトンという男性がいる。彼には12歳と13歳の2人の子供がいる。彼は仕事場から解放されただけでなく、子供たちにこの「自動ビジネス」の仕方を教えていた。今や子供の一人は月300ドル、もう一人は500ドルを稼ぐという。子供がいることを口実に行動を起こさないのは間違いだと、彼が実証している。
彼はまた、労働時間を削り、旅行や家族との時間を過ごせることを証明している。彼が特別だからではなく、学んできた原則に従ったからだ。
――著作で推奨している起業をめぐる環境は、経済危機後にどう変わったか。
大きな変化はビジネスをスタートするための資金が手の届く額になった、ということだろう。かつてなら初期投資に50万ドル必要だった会社が、今では2500ドルで始められる。事業に乗り出す前に、グーグルアドワーズで収入を予測することもできる。起業のハードルはかつてないほど低くなっている。
――会社勤めの魅力が薄れるだろうか。
最近私のブログに、高給の「安定した」仕事を解雇されたという男性からのコメントがあった。彼はこの解雇が人生最高の出来事だと言う。彼は今、スノーボードやスキーをして世界を飛び回っている。
長期的な人生プランはなかなか立てづらい時代になった。人々が今この瞬間を大事に考え、より良い決断をするようになったのは、とても望ましいことだと思う。