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無差別攻撃から災害救助まで急速に進化する無人機は善か悪か
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グーグルも無人機買収に参戦
軍事ロボット買収に続く無人機買収。グーグルの狙いは
まるで衛星 世界のどこからでもネット接続ができるようになる? Courtesy Titan Aerospace
グーグルの「買い物熱」はまだ冷めないようだ。昨年から軍事ロボット開発企業の米ボストン・ダイナミクスや、家庭用センサーを手掛ける米ネスト・ラボなどの買収を次々に発表。そして今週、無人航空機メーカーのタイタン・エアロスペース(ニューメキシコ州)を買収したことを、ウォールストリート・ジャーナルが報じた。買収金額は明らかになっていない。
タイタンの従業員は約20人。CEOのバーン・ラバーンは、かつてウイルス対策ソフト大手のシマンテックやマイクロソフトで働いていた。タイタンが開発している無人機は、太陽電池を使って発電しながら飛行する。高度約2万メートルを5年間飛び続けることができるという。
グーグルは現在、世界のどこからでもインターネット接続ができるようにする計画「プロジェクト・ルーン」を進めており、タイタンはこれに協力することになる。タイタンの無人機は地上を撮影した高画質画像をリアルタイムで収集できるので、これをグーグル・マップに応用する可能性もある。
フェイスブックやアマゾンも
「まだ初期段階だが、大気圏の衛星は多くの人々のインターネット接続を可能にする。さらに災害救援や、森林伐採といった環境破壊などの問題解決も手助けするだろう」と、グーグルの広報担当者は声明で述べた。先月にはフェイスブックが、無人機開発企業の英アセンタを2000万ドルで買収すると発表した。フェイスブックは昨年夏、インターネットにアクセスできない50億の人々に接続環境を提供するための団体を設立しており、アセンタの無人機はその取り組みに利用される。フェイスブックは3月初め、タイタンの買収を検討していると報じられていた。
フェイスブックと買収合戦を繰り広げるグーグルにとって、タイタン買収はプラスに働く。いずれにしても、それはグーグルのさまざまな事業計画の方向性と連動しているようだ。例えば、無人機はデータ収集のためのセンサーを搭載することができる。アマゾンが無人機を使った配達サービスを検討している今、グーグルが無人機をほしがってもおかしくはない。
タイタン・エアロスペースは、無人機の商用利用の開始を15年としている。ただし無人機によってグーグルのサービスが大きく変わり始めるのは、それから数年後と考えられる。
地上では何も変わりなく思える一方で、グーグル・ブランドの無人機が空を飛びデータを集めて回る。そのことは覚えておいたほうがいい。