最新記事

が〜まるちょば(パントマイムアーティスト)

世界が尊敬する日本人

国境と文化の壁を越えて輝く
天才・鬼才・異才

2009.04.24

ニューストピックス

が〜まるちょば(パントマイムアーティスト)

心で世界を動かす笑いのロックンロール

2009年4月24日(金)18時06分
小泉淳子

 笑いに言葉はいらない。が〜まるちょばはそれを見事に証明してみせた。かつてチャーリー・チャプリンが私たちに示してくれたように。

 ニュージーランド・クライストチャーチの広場。 HIRO-PON (41)とケッチ!(37)が繰り出すテンポのいいパントマイムや手品に観衆がどっと沸く。

 笑いのツボが社会や文化によって異なるのは確か。だが2人にとっての笑いは、もっと根源的な「感情を伝えるもの」。「枝葉は違っても人間の幹は一緒」(ケッチ!)であり、「豊かな感情があれば人の心は動く」(HIRO-PON)と信じている。

 99年の結成以来、ドイツや韓国、シンガポールなどパフォーマンスを披露した国は23カ国にのぼる。05年のエディンバラ・フェスティバル・フリンジでは、批判精神に満ちた独創的な芸に与えられるタップウォーター賞を受賞。英ガーディアン紙のアート記者アンドルー・ディクソンは「巧みで、気が利いていて、とてつもなく愉快」と評した。

 が〜まるちょばとはグルジア語で「こんにちは」の意味。結成直前のフェスティバルで仲良くなったグルジア人に教わった言葉だ。

 「言葉が通じない人たちをいっぺんに笑わせるなんてすごい」。さまざまな国籍の観客が集まったベルギーのフェスティバルで、こう言われたのがうれしかったという。

 俺らけっこういい仕事してる──その自信が彼らを前へ向かわせる原動力となっている。

が〜まるちょばオフィシャルサイト
http://www.gamarjobat.com/

[2007年10月17日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中