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「世界で最も安全な国」中国で続く無差別殺傷事件の本当の動機
共産党の特権階級でなく、子供や女性を狙う中国の男たち
ただし、若者たちが無気力な「躺平(タンピン、寝そべり)主義」ばかり、というわけでもない。無錫の無差別切り付け事件の容疑者は21歳の男子学生だった。彼は自分と同じような8人の学生(しかも、ほとんどが女子だ)を無差別に殺害した。
中国語のSNS上で、無差別殺傷事件は「献忠」「献忠学」と呼ばれる。明末の時代に四川で起きた農民反乱のリーダー・張献忠は怒りに火が付きやすく、官僚を含めて無差別殺戮を繰り返した。だが風刺画が示す「現代の献忠」たちは、厳格な警備で守られる共産党の特権階級に全く復讐する隙がない。攻撃できる相手は、子供や女性など力の弱い人々だけだ。
自分より弱い立場の人々を道連れに、身勝手な無差別殺傷事件を起こす(そして自分は生き残る)中国人の男性たち......この社会に希望はあるのだろうか?
ポイント
夜騎開封
11月初旬の深夜、河南省鄭州市から約50キロ離れた開封市へ、大学生らが幹線道路を自転車で走った。6月に鄭州の4人の女子大学生が開封名物の小籠包を食べるため、夜の自転車旅に出たのがきっかけ。他都市にも広がっていた。
躺平主義
中国のネット用語。何もせず横になって寝るという意味から転じて、全く努力せず、ただ最低限の生活を送ること。若者が将来に希望を見いだせない状況が背景にある。
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