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サム・ポトリッキオ Surviving The Trump Era
トランプにかかわったエリート弁護士たちが人生どん底に...今や誰も前大統領の弁護をやりたがらない納得の訳
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裁判をうまく乗り切れるか(10月25日、ニューヨークの裁判所で) JEENAH MOON―REUTERS
<トランプの元弁護士たちが相次いで司法取引で寝返り、一連の裁判はドラマのような展開に。そして現在、トランプの弁護は誰も引き受けたがらず、「超軽量級」の弁護士が務めるはめに>
アリナ・ハバは、見れば見るほど再現ドラマの役者に見えてくる。この人物が数年前まで「世界最強の権力者」だった男の弁護士だとはにわかに信じ難い。法律家としての実績も経験もあまりに乏しい。
ドナルド・トランプ前米大統領にとっては、一連の裁判をうまく乗り切れるかどうかで残りの人生が大きく左右される。それなのになぜこんな軽量級の弁護士を抜擢したのか。
理由は単純だ。まともな弁護士は誰も引き受けてくれないのである。過去にトランプの弁護士を務めた面々の現状を見てほしい。
マイケル・コーエン弁護士は、反トランプの急先鋒に転じ、トランプが金融機関から有利な条件で融資を受けるために資産評価額を大幅に水増しした経緯を裁判所で証言した。トランプが国家安全保障関連の機密書類の扱いをめぐり起訴されている事件では、エバン・コーコラン弁護士がトランプとのやりとりに関する文書の提出を命じられた。
2020年大統領選の結果を覆そうと計画したジョン・イーストマン弁護士は、弁護士倫理違反の疑いで裁判所の審理を受けるという屈辱を味わっている。裁判の結果次第では、弁護士資格を失う可能性もある。弁護士たちが法的な苦境に陥っているのは意外でないと、トランプ政権のホワイトハウスで仕事をした法律家の1人は述べている。
トランプは弁護士たちに倫理と先例を無視するよう強く求めたからだ。しかもトランプは、自分のために汚れ仕事に手を染めて窮地に立たされた弁護士たちを助けないだけではない。彼らと完全に距離を置こうとしている。
20年大統領選でジョージア州の選挙結果に干渉した容疑でトランプと共に起訴されたシドニー・パウエル弁護士が有罪を認める答弁をすると、トランプはこうコメントした──「パウエル氏は私の弁護士ではなかった。弁護士だったことは一度もない」。完全に手のひらを返した格好だ。
トランプは最後は全員と敵対する
トランプと弁護士たちの関係は、テレビのリアリティー番組も顔負けのドロドロの展開になっている。パウエルを含む3人の弁護士は、ジョージア州の選挙干渉事件で検察側との司法取引に応じた。これほどの大事件で弁護士が検察側に「寝返った」ケースは記憶にないと、多くの司法専門家は語っている。
弁護士たちが有罪を認める取引をしたことで、トランプが自らの守り手だった人たちにより、裁判で痛い目に遭わされる可能性は高いと言えそうだ。こうしたドラマチックな展開の底流には、トランプ・ワールドにおける大きな真理が隠れている。
トランプは、周囲の人たちに絶対的な忠誠を要求する一方で、自分自身は決してその人たちを大切にしないのだ。トランプは最終的に、全ての人に憎しみを抱く。その結果として、本人が自称してきた「史上最高の大統領」と正反対の人物になりつつあるのかもしれない。
トランプは、自身の政権下でアメリカの安全がかつてなく高まったと胸を張ったが、ジェームズ・マティス、マイク・ポンペオ、レックス・ティラーソン、ジョン・ボルトン、マイク・ペンスといった外交・安全保障チームの高官たちを憎み、遠ざけた。
いま生活の拠点を置くフロリダ州のロン・デサンティス知事とも激しくいがみ合い、看板政策だった大規模減税の実現に尽力してくれたポール・ライアン元下院議長に対しても軽蔑を隠さなくなった。これまでトランプは、結局はあらゆる人物に攻撃の刃(やいば)を向けてきた。
アメリカ国民は、「法的迫害」を批判するトランプの幼稚な主張にいつまでも付き合っている場合ではない。次に攻撃の標的にされるのは、アメリカ国民かもしれない。
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