コラム

「カルトと銃の国」アメリカで安倍暗殺を考える

2022年07月19日(火)12時30分

監視機関の推計によれば、アメリカでは国民の最大15%がQアノンの言説に賛成だという。共和党支持者の28%は、「真の愛国者はアメリカを救うために暴力に訴える必要があるかもしれない」という見解に同意している。

2021年1月6日の米連邦議会襲撃事件の主要参加者の多くはQアノンの信奉者であり、保守系テレビ局FOXニュースの視聴者の4分の1以上もQアノン支持者だ。支持者の中には、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員のような政治家もいる。

議会襲撃をあおったトランプが今も共和党内で人気なのは、多くの共和党支持者が現在の米政府は暴力行為の標的になっても仕方がないと考えているからでもある。

安倍の死は言語に絶する悲劇だ。アメリカ人の1人としては、このおぞましい暗殺事件が警鐘となり、アメリカ人がカルトの直接的脅威をもっと真剣に受け止めるようになることを願うばかりだ。

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サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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