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教育現場にケンカを売るトランプ、その目的は?
この2つの「教育現場への攻撃」ですが、もちろん大統領選を意識した行動なのは間違いないでしょう。民主党の牙城である教育現場や教職員組合に対してケンカを売り、相手が批判してくれば「学校を開けたくないのは仕事をサボるため」だとか「子供の教育を停滞させる」として叩こうというのだと思います。
大学に対する攻撃も、「アメリカの大学はアメリカ人のため」だとか「これを機会に、留学生に依存した経営を改めてもらう」などといったメッセージを出して、各大学がこれに反発するように仕向けるでしょう。そして、最終的にはコア支持者を焚き付けて「名門大学は反米的、それを叩く大統領は偉い」とか「留学生に味方するバイデンは反米」などといった「いつもの対立」を煽る計算だと思います。
ですが、仮にそのような意図があるとして、計算通りに行くかどうかは分からないと思います。
まず、教育現場が学校の再開に慎重だったり、厳格なガイドラインに即して運営をしようという姿勢について、それを叩けば保護者層が喜ぶと思っているのであれば、それはあまりに短絡的です。
何故かというと、コロナ危機という「前代未聞の見えない敵」に対して、何よりも保護者は子どもや家族の健康について神経を尖らせているからです。学習の遅れはもちろん気になっているでしょう。だからといって学校の慎重姿勢を叩けば親が支持してくれる、そんな計算をしているのなら、トランプにはめずらしい勘違いのように思います。
また大学における留学生排斥ですが、これは各大学とその関係者を敵に回すだけでなく、コロナ後へ向けた人材確保を考えている経済界も困るはずです。
今回のトランプの「教育現場叩き」は、コロナ感染拡大を止められないなかで、トランプとして打つ手が限られてきている、そんな印象が拭えないのです。
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