- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 米不正入学事件が、このタイミングで摘発された理由
米不正入学事件が、このタイミングで摘発された理由
イエール、スタンフォード、USCといったビッグネームが引っかかったというのは驚きですが、名門だからこそ体育会が軽視され、それゆえにチェックが甘かったり賄賂に乗りやすい風土があったりしたわけで、その隙に付け込んだ犯罪です。
この事件、ではなぜこの3月12日というタイミングで発表されたのでしょうか?
1つには今年度の大学入試において、極めて重要な「レギュラー・ディシジョン」(早期選考ではなく、全員が無制限に併願できる本選考)の合格発表シーズンの直前で、受験生も保護者も極めてナーバスになっている時期ということがあります。合格発表は3月15日から31日にかけて行われますが、その直前という「最も効果的なタイミング」というわけです。
2つ目には、仮に今回の合否判定において「KEY」の顧客リストに載っていた生徒があれば、各大学としては、何が何でも不合格にしたいはずです。そこにギリギリ間に合わせた可能性があります。
3つ目は、大統領周辺のスキャンダルについて整理した「ムラー特別検察官レポート」の公表が秒読みになっていますが、その発表後になるとニュースが埋もれてしまう危険があるので、このタイミングになった可能性です。
4つ目は、トランプ大統領自身について、大学に入学した際のSATの点数を「何が何でも公表するな」という圧力をかけたという疑惑が浮上しています。ということは、もしかしたら大統領自身もその昔、「UPenn」ことペンシルベニア大学に裏口入学していたかもしれないわけで、検察としては大統領へのプレッシャー効果を計算した可能性もあります。
FBIも加わった大規模な捜査が行われているこの事件は、連邦のマサチーセッツ地区検事局の大々的な会見が大きく報じられるなど、メディアは最大限の扱いをしています。その背後には、検察のタイミング戦略が考えられるのです。
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>
迷惑系外国人インフルエンサー、その根底にある見過ごせない人種差別 2025.04.23
グーグルへの公取「排除命令」は、日本のデジタル赤字対策になるか? 2025.04.16
トランプ関税が抱える2つの謎......目的もターゲットも不明確 2025.04.09
博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日本社会の側にある 2025.04.02
内紛続く米民主党、震源地はニューヨーク 2025.03.26
トランプが南米ギャング団幹部を国外追放、司法との対決に直面 2025.03.19
株価下落、政権幹部不和......いきなり吹き始めたトランプへの逆風 2025.03.12
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
外資系アカウント向けのソリューション提案
ジョンソンコントロールズ株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員
-
「セキュリティスタッフ」東京駅・皇居周辺の一流外資系企業・5つ星ホテル・高級ブランドショップの安全を守る仕事
株式会社ビーテックインターナショナル
- 東京都
- 月給26万円~40万円
- 正社員
-
週3在宅勤務/人事労務担当・リーダー候補 外資系企業の給与計算・社会保険/フレックス/年休124日
永峰・三島コンサルティング
- 東京都
- 年収400万円~700万円
- 正社員