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「スケールの大きなハリウッド作品が東京で撮影されてうれしかった」と、渡辺は本誌に語った。

「ロケハンも車や衣装の点でも90年代の東京を再現するのに苦心したが、当時の裏社会の雰囲気がよく伝わったと思う」

プロダクションノートでマンは、渡辺の「惜しみない協力」に感謝をささげた。渡辺はマンの言葉を光栄だとしながらも、全力投球したのはみな同じだと語る。

「衣装係も小道具係も演出のスタッフもマイケル・マンとの共同作業を楽しんだが、とにかくヘトヘトだった。激務で夜もまともに眠れなかったんだ」

だが努力は報われた。

「おかげでリアルに仕上がった」と、渡辺は満足そうだ。

「マイケルはセットにリアルな空気感を求めた。私たちは撮影中もしょっちゅう衣装や小道具をチェックした。そうした確認に時間を取られたが、本当に面白い現場だった」