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日本が危ない!? 福島原発の放射能フェイクニュースが拡散中
中国だけではなく、アメリカやオーストラリアに住む知人からも同様の連絡があった。どうやら英語でもこうしたウェブニュースが相当流れているらしい。いかがわしい媒体が書き立てているだけならばまだいいが、6日にはなんと中国外交部の定例記者会見でも取り上げられた。
Q:福島第一原発2号機の格納容器内で毎時530シーベルトもの放射線があるとの推計がでました。人間が浴びれば数十秒で死亡するレベルです。中国側は懸念しているのでしょうか? 中国国民の日本旅行に影響はあるのでしょうか?
A:関連報道には注目している。中国側は日本の福島原発漏出事故の影響を一貫して注視し、日本政府に対して速やかに対処し事後処理を行うよう、繰り返し要請してきた。核物質の漏出及び海洋環境、食品安全、健康に与える影響について、責任ある政府ならば注視を続けるであろうと確信している。どのような有効な対策を講じて漏出事故の影響を打ち消すのか、責任ある説明をするよう日本政府に希望している。これは日本国民に対する責務だけではなく、隣国の国民と国際社会に対する責務でもある。中国外交部はすでに関連する安全注意を公表している。中国国民は出国プランを適切に検討し、正しく防御策を講じると信じている。
(中国外交部公式サイトより)
12日には在日本中国大使館にもほぼ同様の警告が掲載されている。まるで日本旅行を取りやめるようにと勧めているかのようだ。中国の省庁という権威ある存在がこのようなメッセージを発しているのだからその影響は甚大だ。
原子力について知識のない中国人
私は何も原子力発電所が安全だと言いたいわけではない。福島原発事故の後処理には今後も長い時間が必要となるし、多くの技術的課題があることを承知の上だ。台湾の蔡英文政権は2025年までの原発全廃を決定したが、私は英断だと評価している。
だが原発のリスクをどう考えるかという話と、まるで日本に旅行すれば命に関わるかのように伝えるデマとは別の話だ。間違った情報、フェイクニュースに断固対応し、海外から風評が流れ込んでくる現状をなんとかしなければならない。
特に中国人は原子力についての基礎的な知識に欠けている。1979年のスリーマイル島原発事故、1986年のチェルノブイリ原発事故では、インターネットがない時代で中国の一般市民はほとんど海外ニュースに触れることはなかった。
中国人が初めて放射能の恐ろしさを知ったのは2011年の福島原発事故が初めてなのだ。知識がまったくなかったためパニックとなり、食塩の買い占めといったばかばかしい騒ぎまで起きた。
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