自動運転サービスの展開には車両開発だけではなく、道路・交通ルール・モビリティサービスを変えていく必要があり、一社ではできない。民間企業、関係省庁、大学などが連携してオールジャパンで取り組む必要がある。

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EasyRide 日産自動車とNTTドコモの実証実験(筆者撮影)

これまでの自動運転の取り組みとして、内閣府が横串を刺して府省・産官学連携でイノベーションを起こす戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動運転がある。第1期と第2期を通して進められ、来年度はその最終年度にあたる。今後は「RoaD to the L4(自動運転レベル等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト)」へとつなげていくようだ。

掲げられている主な目標は、2025年度までにレベル4の無人自動運転サービスを40カ所以上で実現することだ。

2021年、筆者はSIPに関与して国土交通省や経済産業省などの全国の自動運転サービス事業を北から南まで試乗して回った。秋田県の上小阿仁村では約2年にわたり自動運転車両を運行させているなどサービスを開始しているところもあった。

実際にサービスがスタートしているところは2021年末の時点では全国で数カ所だが、自動運転バスやタクシータイプの自動運転は、クルマが運転できない高齢者が増える中で重要な技術だ。

世界をリードする気概を

日本の自動運転サービスの実証実験の現場は失敗に不寛容だと揶揄されるように、絶対に失敗してはいけない、失敗するとメディアや世間から叩かれてしまう──という雰囲気になっている。

人の命を預かる乗り物であるため、安全は何よりも優先されないといけない。しかし、ずっと会社の敷地内をぐるぐる回る走行テストをしていては、いつまでたっても実用化されることはない。

自動運転サービス実現に長年尽力してきた国際自動車ジャーナリストの清水和夫氏は、今日の実証実験の実態に首をかしげる。

「税金を使う実証実験は何のためにあるのだろうか。実証実験では、失敗してはいけないと社会もメーカーも思っている。どれだけ安全対策を講じても事故は必ず起きる。実証実験で事故が起きたときに思い切って状況や原因をオープンにし、そこから何を学んだかが大切だ」

「何かあった時にどう改善していくか」を考え、実現していくのはかねてより日本のお家芸だ。国民も含めて知恵を出し合い、今の苦難を乗り越えて、この領域で世界をリードしていってほしい。

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